先日、東大前期試験の外国語問題をフランス語差し替えを使って受験してきた。
おかしな部分があったらご指摘願いたい。
出典はル・クレジオの『海を見たことがなかった少年 モンドほか子供たちの物語』
語彙が平易なものに、単純過去が複合過去に置き換えられ、さらに文の一部が削られ、若干の改題が見られる。
Au pied de la montagne coulait un ruisseau. Jon n'en avait jamais vu de semblable. C'était un ruisseau limpide, couleur de ciel, qui glissait lentement à travers la mousse verte. Jon s'est approché doucement. Il s'est agenouillé au bord du ruisseau.
L'eau bleue coulait en murmurant, très lisse et pure comme du verre. Le fond du ruisseau était recouvert de petits cailloux, et Jon a plongé son bras pour en ramasser un. L'eau était glacée, et plus profonde qu'il pensait, et il a dû avancer son bras jusqu'à l'épaule. Ses doigts ont saisi un seul caillou blanc et un peu transparent, en forme de coeur.
山のふもとに小川が流れていた。ジョンはこの山でこのようなものを全く見たことがなかった。それは綺麗な小川で、空の色をして、緑の丘に向かってゆっくりと注いでいた。ジョンは甘美な気持ちで小川に近づいた。彼は小川の末端まで到達した。
青い水は呟くような音を立てながら流れていて、とても綺麗でガラスのように純粋だった。小川の底は小石で覆われていて、ジョンはそこから一粒掬い上げるために自分の腕を突っ込んだ。水は冷たくて、しかも彼が思っていたよりも深かったので、彼は肩が水に潰かるまで腕を突っ込まなければならなかった。彼の指は、白くてちょっとだけ透明で心臓のような形をした小石をたった一粒だけ掴んだ。
山のふもとに小川が流れていた。ジョンはこの山でこのようなものを全く見たことがなかった。それは澄み切った小川で、空の色をして、緑の苔を通ってゆっくりと注いでいた。ジョンは甘美な気持ちで小川に近づいた。彼は小川のほとりで膝をついた。
青い水は呟くような音を立てながら流れていて、とてもなめらかでガラスのように純粋だった。小川の底は小石で覆われていて、ジョンはそこから一粒掬い上げるために自分の腕を突っ込んだ。水は冷たくて、しかも彼が思っていたよりも深かったので、彼は肩が水に浸かるまで腕を突っ込まなければならなかった。彼の指は、白くてちょっとだけ透明で心臓のような形をした小石をたった一粒だけ掴んだ。
山のふもとには小川が流れていた。ジョンはこんな小川を見たことがなかった。それは澄みきった小川で、空の色をしており、緑の苔地帯をゆっくりと流れていた。ジョンはそうっと近づいた。小川の岸に彼はひざまづいた。
青い水がささやきながら流れており、まるでガラスのようにとてもすべすべと透き通っていた。小川の底は小石で埋めつくされていて、ジョンはそれを一つ拾おうと腕を突っ込んだ。水は凍るように冷たくて、思ったより深く、肩が浸かるまで腕を入れなければならなかった。彼の指は一つだけ、少し透明でハートの型をしたのをつかんだ。
seが直接補語でbonsoirが副詞みたいなものかと解釈したため、ditを性数照応させてしまった。
01年にこれに酷似した問題が出ている。
→Cette boîte ne se ouvre pas facilement.
焦ったあまり、エリズィヨンを忘れてしまった。正しくはs'ouvreである。その他の部分に関しては多分これでいいと思う。
去年にこれと同じような問題が出たような。
→Si j'avais de l'argent, je pourrais voyager pendant les vacances.
条件法に書き換えさせる問題。Si(半過去)〜、(条件法現在)〜という形。あと否定の冠詞deを部分冠詞de laに書き換えねばならない。
これは頻出の問題だった。
→Il y a dix ans que nous nous sommes vus.
Il y a A que B っていう形に書き換えさせるのを求めていたとかと勝手に解釈した。que以降は単純時称でさらに否定しなければならないとのご指摘を頂いた。
→Bien qu'il soit riche, il vit simplement.
ほぼ必ず毎年でるのが接続法。逆にBien que (接続法)をTout en (現在分詞)に書き換えさせる問題が過去にあった。
b. Cette boîte ne s'ouvre pas facilement.
c. 再現答案に同じ
d. Il y a dix ans que nous ne nous voyons pas.
e. 再現答案に同じ
仏文和訳がここ数年よりは若干難しかった。文意は掴みやすいけど語彙のレベルが高かったせいか。
しかし模範解答と照らしあわせれば及第点はとれそうにみえる。