まあ、企業によって様々な訳だが、最近の流行りはやはり間接的に社会人基礎力なるものを求めるもの。特にコミュニケーション能力なんか多くの企業が求めているであろう。
なぜ、そんな人を企業が欲しがるかといえば、仕事する上で必要なスキルだからであると思うが、これを学生に求める点において私は大きな疑問を感じる。
大学に入る多くの人が社会人基礎力なるものを身につける為に大学に入学したわけでもないし、"一応"大学で高度な専門知識を身につける為に入学した人が多いと思う。
※就職のためというアカデミック匂ゼロの悲しい輩も最近大学で見かけることもあるが。
そういった、大学生を新卒として採用するにあたり社会人基礎力を求めるなんていうのはおかしくはないだろうか。
少し前は、即戦力と名売って様々なスキル、資格を手にした学生を積極的に採用する傾向があったが、現在の求める人物像のメインとなる社会人基礎力なるものもスキルと同じようなカテゴライズであり、同様に大学新卒採用の現場では、衰退してほしいと私は思っている。
また、今の新卒採用システムは新卒だからこその強み、例えば大学の専門知識をそのまま仕事に活かせることなどを重視したものが特に文系職種には少ないことから、新卒にこだわる必要性など全くないだろうと思ってしまう。なにも身につけてない真っ白な人材という意味では、就職出来ずに既卒になった人材も同様の人材であり、新卒と差別化する意味がないのではないかと思う。
まあ、言いたいことを簡潔に言うと新卒に求めること、こだわる理由が間違ってないかということである。
ある会社の面接を受験した際に私は採用担当者から中途採用者に関しての不満を採用担当者から耳にした。
その内容は
「何社も転々と転職している人は私らの会社に入社してもすぐに辞めてしまうのではないかと感じるでしょ?」
と言った内容である。
私はこの発言に失望した。
転職をされる方にはそれぞれの事情があり、中には首を切られたというような人も少なからずいるだろうが、自らのスキルアップの為や現状の仕事に不満を感じたためといった人も多くいるだろう。
そういった人たちは、たしかドラッカーの著書によると知識ワーカー(ナレッジワーカー)というらしい。
そういった人たちに対して、満足度を提供し続けられないのは決して当人だけの問題だけではなく、組織の問題、管理する側の問題であると私は考えており、上記の発言から感じられることは、『私たちが与える満足度は有限ですよ』といっているようなもんである。