彼らがダメだとは言わないが、果たして大規模な街作りに対して、どれだけのノウハウ、知見があるのか、
甚だ疑問である。
実際、今後「2,000戸の街作り」とか「1万戸の街作り」とかが現実となるわけで、
そういうノウハウを一番有しているのは三菱地所等の大手デベロッパー社員である。
大手デベロッパーで、こういう「街作り」の経験がある総合職の人材は、
1社内に20~30人はいる。
日本全国のデベロッパーを合わせれば、100人以上はいるだろう。
しかし、国交省が、そういうデベロッパーに、ノウハウと人材の提供を求めた、というハナシは
まだ自分の所には聞こえてこない。
まあ国交省は「それどころじゃない」ということかもしれない。
むしろ嘆かわしいのは、自分の周りの開発経験者(街作りのことを、業界では「開発」という)が、
この震災&復興を「まるで他人事」のように「評論家然」でいることだ。
自分はデベロッパー内でも傍流で、開発業務には殆ど従事経験ないのだが、そのような自分ですら、
デベロッパーのプロパーが復興がよそ事なのは、理由はカンタンだ、「カネにならない」と思っているし、
せいぜい仙台位しか拠点を有してないので、石巻とか釜石の復興、となると
「拠点もないし、そもそもカネにならないから・・・」と無視を決め込むのである。
しかし、カネを出さないまでも、ノウハウの提供程度は出来るのではないか?
例えば、都内某所にデベロッパー総合職100人が日曜日に集まって、1日潰してブレーンストーミングする、
その程度のことはできるだろう。
というか、その程度のことができないのであれば、この社会にデベロッパーの存在価値はない。
一番問題なのは、「ブレーンストーミングする能力があるにもかかわらず、能力を出し惜しみしている」ことである。
勝谷は、「原発事故の真因は東電社員が誤操作したせいであり、その社員は当日郡山に遁走した」と
愚にも付かぬ評論を行っている。
一方、江頭は「アコムに借金して」風評被害のいわき市に救援トラックを走らせた。