2019-02-16

メイドバー 逃避した先でも打ちひしがれた話

敗者はどこまで行っても負けるという話


私は恋愛市場における敗北者だ

敗北すらしていないのが本当かもしれない

30年間生きてきて今まで、市場への参加の仕方が分かっていない

市場がどこにあるのか、どうすれば市場アクセスできるかが分からない

御託は省くが、雑に非モテ男を想像してもらえば話が早いだろう


最近金回りがよくなったのでメイドバーに通い始めた

とは言っても健全に2時間普通に飲んで5000円

普通の稼ぎの独身男が仕事帰りに足しげく通っても、家計には負担にならない価格設定

酒を飲みながら従業員である女の子と話すことができる

女の子の人数は固定だから客の人数によって話せる時間が変化するもの

キャバクラみたいな店と比べても安いだろうし、価格にも自分の中で納得感はあった

ガールズバーはなんか怖いからやだった


友人がどんどん結婚して遊び相手が少なくなってきている実感があった

自分にも結婚という選択をする日がくるかもしれない

その選択の為にも女の子と話すことに慣れておいてもよいかもしれないという考えもあった

メイドバーに通うことは恋愛に関して腰の重い我ながら前向きな変化だった


最初はそれほど話せず、まぁこんなもんかという感じだった

客は「こっち側」の人間が多そうだった

緊張で遠慮がちだったのが、ある程度リラックスして女の子と話せるようになると楽しめる

キャバクラのような恋愛営業的なものはないが、推しは誰なのか?という話題で同様のことを擬似的に体験できた

数回足を運び顔を覚えてもらったかというところで、安心して行ったのが昨夜


結論から言うと二時間いて女の子ほとんど話せなかった

途中から入って来たのが、いかにも稼いでいそうな自信に満ち溢れたスーツ姿の若者だった

なんだかおしゃれな雰囲気を出していて、完全に勝者の持つ雰囲気だった

靴がとんがっていて攻撃力が高そう

帰宅(入店)して早々そいつシャンパンだかなんだか知らないが高そうな酒を大量に入れ始めた

その場にいた女の子ほとんどがそいつの卓を囲み、コールをしながら乾杯を続ける

その間自分を含めたその他の客は話し相手がいなくなる

ケイスーツ野郎は次々と酒を入れていく

女の子を侍らすシャンパンマン

黙ってドリンクを飲むしかない自分

まらない流れ


勝者による蹂躙だった

これが資本主義であり拝金主義

金を使う客と使わない客で差をつけるのは当然のことだ

金を落とす客の方が大事に決まっている

この小さな空間支配するシャンパンジャイアンを恨みはすれど店の女の子に罪はない


その場で対抗できればいいがそもそもそんな手持ちはないしそんな金の使い方はできない

あくまでも数千円で酒を飲みながら女の子と話すという想定

それが自分金銭感覚

から何もできない

自分の中で理由をつけられるものの、そこにあったのは敗北の二文字だった

子供が遊んでいる砂場乱入してきた大人をただみることしかできなかった

小金持ちがやってきて俺TUEEEEしているのをとめることはできなかった


帰り道、悔しくてたまらなかった

恋愛できないからと逃げた先で別の要因でマウントをとられ不利益をこうむる

相対的ステータスが劣っていればご褒美にはありつけない

結局逃げ込んだ先でも恋愛市場の縮図が再現されただけ

非モテが居場所を見つけたと勘違いしていたあそこも夜の店だった

キャバクラとは違う

ガールズバーとは違う

そう思い込んでいたが結局はそういう場所だった

ただ、それだけの話だった


メイドバーを奪われ、どこに向かえばいいのだろう

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