真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
これを効率よく、安定して、かつ高いクオリティで作り上げるならば2人は欲しい。
もしそれで作り上げた商品で儲けたい場合、かけたコストを考慮してかなり高く売らないと駄目だ。
だが、その値段ではほとんど売れない。
ではどうするか。
方法はいくつかあるが、その商品が安くなれば売れるという確信があるならば、コストを減らすことが一つの解決法だろう。
短絡的だが、2人で作っていたものを1人で作ればコストは大幅に減るわけだ。
……「効率よく、安定して、かつ高いクオリティで作り上げるならば2人は欲しい」んじゃないかって?
当然、今まで2人でやってきたことをそれ1人でやるのだから、かかる負担は大きくなる。
もし負担を減らすならば、効率、安定、品質などを下げる必要があるわけだが、それはしない。
人件費の圧縮が目的だから、2人でやっていたことを1人にやらせたとして、賃金を2倍にしたりだとかもしない。
それでも働こうとする人がいるのかって?
もし、そういう人間がいないなら、企業で育成すればいいじゃないか。
即戦力を求めたい気持ちもあるが、理想の人材を求めるなら企業が率先しないとな。
それで経営が上手くいくかといえば、まあ上手くいっているように見せることはできる。
大抵の場合どこかで綻びが生じてくるだろうけれど。
「それでも働く人がいる」なんて、雇用する側にとってこれほど都合のいいことはないだろう。
もし正当な労働条件で、それに見合った報酬を支払っている企業と、人件費を圧縮している企業が同条件で競合すれば、有利なのは後者だからな。
まあ、労基とかの労働法が邪魔に感じるかもしれないが、あんなもの有名無実だから。
労働力の買い叩きなんて古今東西、国を越えてやってきたことだ。
商品だって労働力が関係しているのだし、それら成果物を買い叩いてよいのなら、労働力だって直接買い叩こうじゃないか。
ただ、最近は労基が思い出したかのように機能し始めているから、目立たないようにしないと厳しいかもしれないな。
長い目で見ればそっちの方が安上がりだ。
機械には労基がないし……ないよな?