2015-12-29

英国人時間感覚

私は英国在住のおっさん本日はこの記事コメントしたい。

飲み会での遅刻」、米国では最大のマナー違反 http://toyokeizai.net/articles/-/98156

しまった。米国である。私は英国在住のおっさん米国には詳しくない。短期間いたことはあるが語れるほど詳しくない。英国職場にも米国人はいるが彼らも英国では英国の郷に従っているであろう。既にコメント欄等でツッコミが入っており記事違和感は明らかゆえ、私は英国の話をしようと思う。

ところでこの記事、連載の3回目のようである。回が進むほど内容に違和感が増す。ネタが苦しくなって来ていると推察申し上げる。住んでいたという知見だけで文化差を語って生業にしようとすると、外国をディフォルメし日本パターナリズムで語り、差を大袈裟に書きがちである。なんとかケンミンショーとかグルメ漫画美味しん◯で大々的に持ち上げられる郷土料理が、そんな不味いもの普通県民は食べないよね、というのと似た構造であるブコメで指摘されているが、タイトル飲み会だが本文は食事会、会食である。言うまでもなく会食での遅刻日本でもかなりのマナー違反である。何の中でか明らかにせず「最大」と使うのは品の無い書きかただが、タイトルは筆者の方ではなく編集部が付けているようにも思う。

英国人も確かに仕事の終わり時間キッチリであるしか仕事管理キッチリではない。時間が来たから帰る。仕事が途中でも帰る。それだけのことである。これは時間管理がしっかりしているなどと殊更言うような話ではない。エリートの話はしていない。中間層の話である

上を目指しているエリート時間キッチリ仕事キッチリである時間管理プライオリティがかなり高い。会議は厳選、会議前のメールのやり取りで大体決まってしまえば下からでも会議の中止を言い出す。このあたりは是非日本見習いたい。一緒に出張に行くと分かるのだが、実は必要があれば夜も早朝も仕事をしている(出張で暇だからではなく)。ただそのことは見せない。日本だと見栄の張り合いは「いやー今週殆ど寝てないわー」だが、彼ら彼女らの見栄の張り合いはいかに家族プライベートも充実させて同時に成果も上げたかである試験前の「全然勉強してないわー合戦みたいなものである。違うか。いや本質は違わない。

約束時間を守るかに関してはエリートも含め日本人より遥かにルーズである。前の会議が長引いた、道が混んだ、電車が遅れた。何か問題が?それは言い過ぎで待たせた非礼は詫びるが、自分が悪いのではなく運が悪かったので、日本人のように遅れの保険に15分前に着いておくなんてことはお客さん相手でもない。だから結構な頻度で遅刻する。5分の遅れに詫びの連絡を入れておくなんてことは思いつきもしないだろう。走っているのはひったくりくらい、というのは外国日本人がよく言う冗談で、冗談以上としていいのかはどうかな。確かに走っている人は少ないけど、それは記事のように前もっているからではなく、単に遅れたら遅刻するだけというのが自分感覚値に近い。ここは英国でも米国でも変わらないんじゃないかな。

ソーシャルな場でホストは15分前から応接するのは英国人もそうだが、日本だってそうじゃない?日本人ゲストは15分前をターゲットに来る人も多いから25分前から応接してよとホストリクエストしたら日本人はそんなに早く来るのか、クレイジーだと言われたな。

ここまで書いてきて思ったのだが、少なくとも英国場合オフィシャルで人数が少人数以外の場合は30分前にスタンディングドリンクの談笑から始めるバッファー時間を作るから、着席スタート遅刻ってそもそも稀だよねと思った次第である。裏を返せば時間厳守文化ではないということだよね。

  • >日本だと見栄の張り合いは「いやー今週殆ど寝てないわー」だが、彼ら彼女らの見栄の張り合いはいかに家族やプライベートも充実させて同時に成果も上げたかである。 日本の「いや...

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