はてなキーワード: PPFとは
PPAP(ピーパップ、英:Production Part Approval Process)とは、日本語では生産部品承認プロセスと呼ばれ、自動車業界で外部の
サプライヤーから購入する部品や材料を承認する手続きのことである。
アメリカ自動車工業会(AIAG)が、Production Part Approval Process(PPAP)というマニュアルを発行しており、このマニュアルに
そった手続きがPPAPである。このマニュアルは1993年に初版が発行され、2013年現在の最新版は2006年に発行された第四版である。
部品それ自体が要求仕様に合致していることはもちろんであるが、この部品を製造する製造工程も承認の対象になっている。
部品の承認手続きが特にAIAGのマニュアルによらない場合は、この部品承認手続きをISIR(Initial Sample Inspection Report)と
呼ぶことが多い。
PPAPの目的は、対象の製品(部品や材料)に対する設計や仕様の要求事項をサプライヤーが理解していることが確認できる書類を
残すことにあり、また量産開始後に要求事項を満たす製品を所定のスピードで製造できるかどうかも確認し記録を残すことにある。
AIAGのマニュアルでは、部品とその製造工程を承認する際に確認する具体的な項目とその項目に対応する書類を定めている。
主にアメリカ系の完成車メーカー(OEM)やアメリカ系のOEMに製品を納めるサプライヤー(ティア1サプライヤー)、
その下位サプライヤー(ティア2、3、…)がAIAGのPPAPにそった手続きと書類の提出をサプライヤーに求めている。
自動車製造業界では、ISO/TS 16949の規定するところにより、購入部品の承認手続きはOEMがティア1サプライヤーに求めるだけで
なく、ティア1はティア2に、 ティア2はティア3というように、自身のサプライヤーにそれぞれ求めるべきものとされている。
広く使用されている生産部品の承認手続きのマニュアルには、PPAPのほかにドイツ自動車工業会(VDA)の発行するVDA 2 - Sicherung
der Qualität von Lieferungen Produktionsprozess- und Produktfreigabe (PPF) があり、ドイツ系のOEMを中心にこのVDA 2の
PPAPはもともと、ゼネラル・モータース、フォード、クライスラーが自身のサプライヤーに対する手引書としてまとめたものであり、
自動車業界の部品承認手続きである。しかし、自動車産業における製品の驚異的な品質向上の歴史を鑑みて、他の産業でもPPAPを
導入する例がある。