はてなキーワード: 岩下尚史とは
5時に夢中という番組で「美しい顔」の盗用問題に対する作者の謝罪コメントについて、作家で伝統文化評論家の岩下尚史氏が次の意見を述べた。「この作者は"想像力の力でもって被災地の嘘になるようなことを書いてはいけない考えた"というが、本当は想像力の力でもって被災地の"真実"を書くのが小説だと思う。事実でなく、いかにもありそうな話(真実の話)に仕立て上げることが大切である。」
また、盗用問題について次の意見を述べている。「文芸作品は必ず前の作品があって書けるものだから、そうやかましく考えなくても良いと思う。オリジナリティというものを非常に神経質に考える世の中になっている。自分一人で1から10まで考え出すことはないのだから表現というのは。私だったら誰かに真似されたら嬉しく思う。」
私はどちらの意見にも賛同する。フィクションは現実世界を作者の心の目を通して主観的に描くものだと思うし、人間の情報処理を仕組みを知ればオリジナリティなど存在しないことがわかる。私は今まで岩下尚史氏を気難しい中年のオカマぐらいにしか思っていなかったが、この人は創作の本質をよく理解していると思う。しかし、「オリジナリティは幻想である」という主張は商売上都合が悪いので、このような意見はコンテンツビジネスで生計を立てている人たちから黙殺されるだろう。
今回の問題についていろんな人がいろんな意見を述べているが、結局は金の話だと思う。誰かが時間をかけて作ったものを利用して金儲けをする人を許せないと思った。ただそれだけの話である。