焼き物の町の観光地近くでカフェを開業したが、ターゲットである20代~40代の観光客は来なくて、ジジババのたまり場になってしまったという嘆きの記事を読んだ。
自分が市場リサーチをサボったせいでおきたことを、田舎のせいにしている浅はかさに呆れが止まらない。
そもそも、観光地ではなく【観光地の近く】と言うのがまず地雷。
自分はその場所を気に入って楽しく見て回ったかもしれないが、その時、本当に周囲に観光客はいたのか?
立地を決める前に、最低でも一週間はその場所の様子を見て、本当にコンスタントに一定数以上の観光客が来るのかを見定めないとダメ。
観光客が来ても、その人たちが100%自分の店に入って注文してくれるわけじゃない。
それが本当にあるのかも考えていないように見えた。
その記事では、カフェで使っている食器は特産品の焼き物を使っているというが、そんな店、観光地には掃いて捨てるほどある。
なんなら、観光地の飲食店すべてがそうしている可能性だってある。
観光地でやっているのと同じことを、観光地から外れた場所でやっても意味がない。
向こうはその観光地で何年も店を構えていられるだけの特色とノウハウがある。
そんな魅力的な店ではなく、観光地から外れた自分の店に客を引っ張ってくるだけの【何か】が本当に自分のカフェにはあるのか?
例えば友人に、自分の店だとは言わずに有名店と自分の店のどちらに行こうか迷っていると聞く。
自分の店は観光地から外れるため、その店を目的に行かなければならない。
どっちにするか聞いて、友人の八割以上が自分の店だと言えばまだ望みはあるだろう。
でも、そうじゃなければ無理。
店に魅力がなさすぎる。
だから観光客が来ず、うるさい若者がいないから、年寄りが寄り付くのだ。