2024-06-26

亜鉛アイドルをやっていた

きっかけは、電車ネットサーフィンしたことだった。

何気なく地下アイドル動画を見てたら、見覚えのある顔が出てきたんだ。

いや、待てよ、これはまさか…? 画面の中でキラキラした衣装を着て踊っているのは間違いなく亜鉛だった。

一瞬、時が止まった。目を疑ったけど、間違いない。あの笑顔、あの仕草、どう見ても亜鉛ちゃんだ。こんなことってあるのか?信じられない気持ちで、俺はさら動画を漁り始めた。いくつもの映像が見つかって、その中で亜鉛ちゃんは本当に輝いていた。ファンに囲まれて、ステージの上でスポットライトを浴びて…俺の知ってる亜鉛ちゃんとはまるで別人みたいだった。

俺の家は、普通の家庭だった。亜鉛ちゃんは、いつも勉強ばかりしてて、静かで真面目な人だった。地下アイドルなんて想像もつかなかった。でも、映像の中で踊ってる亜鉛ちゃんを見たらそのギャップに驚くと同時に、なんだか尊敬気持ちが湧いてきた。

それから悶々と数週間悩み、意を決すると勇気を出して亜鉛ちゃんに直接聞いてみることにした。晩ご飯を食べながら、さりげなく話題を振ってみたんだ。

「ねぇ、亜鉛ちゃん。昔…アイドルやってたことある?」

亜鉛ちゃんは一瞬ハッとした表情を見せた後、静かに微笑んだ。

「バレちゃったか…」

亜鉛ちゃんちょっと恥ずかしそうに笑った。「高校の時、友達に誘われてね。楽しかったけど、大変だったよ。でも、あの経験があったから今の自分があると思う。」

俺は驚いた。でも、同時に理解できた。亜鉛ちゃんは、いつも自分の道をしっかり歩んできたんだ。地下アイドルとしての経験も、その一部だったんだと。

「すごいな、亜鉛ちゃん全然知らなかったよ。でも、なんかカッコいいなって思った。」俺がそう言うと、亜鉛ちゃんは照れくさそうに笑った。

その夜、俺は改めて亜鉛ちゃんのことを見直した。

彼女はただの真面目な学生じゃなくて、自分の夢に向かって全力で頑張ってたんだ。

亜鉛ちゃん過去を知って、俺も何か新しいことに挑戦してみたいって思った。

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