エコー写真を見せてもらったり、今後の予定を教えてもらったりして嬉しかった。
離れて住む祖母にも妹が直々に報告して、エコー写真もあげたがボケてるので不要になった書類が入った封筒に入れて、他の書類やらDMなんかと混ぜてしまった。
数日後に母が、念のため一度目を通してから捨てると言って不要書類の束を祖母の家から持ち帰ったが、その書類の中にエコー写真をしまったはずの封筒もあった。
慌てて確認したら、やっぱりエコー写真が入っていたので、それを取り出して写真は保管した。
心拍が止まってしまい、人らしいカタチになる前に命が終わってしまったらしい。
「また戻って来てやって欲しい」とクリアファイルの中のエコー写真を見つめ、またそのままクリアファイルに入れたままにしておいた。
それから11ヶ月ほど経ったこの8月、ふと「もうすぐお盆だよな」とクリアファイルからエコー写真を取り出して、なんとなく亡くなった父方の祖父母と母方の祖父の写真と同じ場所に飾った。
その翌日に「やっぱりまた戻って来て欲しいな」と目につきやすくなったエコー写真を手にして見つめていた時に気が付いた。
エコー写真を取り出した日は、妹が妊娠したことが検診で判明した日で、そのエコー写真の撮影日だった。
ただお盆だから、と取り出しただけのつもりだが、その子に呼ばれたような気さえした。
少しの間しか妹のお腹の中に居られなかったけど、確かに存在していたことを。
今年の6月の末だったか7月初め頃、妹は体外受精のために夫(義理の弟)と病院を受診していたらしいので、その子が戻って来てくれていると嬉しい。