2022-12-16

パパ活アプリで実父に買われる悲劇

笠井美樹(仮名20歳)は、関東地方美大に通う現役大学生だ。

専攻は西洋美術史で、将来は学芸員ギャラリーキュレーターを目指している。

美樹の両親は、5年前に離婚をした。

父の浮気が原因だったため、離婚から数年は養育費が振り込まれていたのだが、

高校2年生の秋頃に、それまであった振り込みがピタリと止まった。

大学学費は非常に高く、また学芸員を目指すコース海外での美術研修材料費などの出費も多いため、

普通バイトでは学業との両立が難しい。

このため、美樹はパパ活生計を立てる道を選んだ。

ある日、いつもと同じようにパパ活アプリを開くと、一人の男性からメッセージが入っていた。

「泊まり10万円、半日場合は5万円払う」という内容だった。

決して高くはないが、安すぎる訳でもない。

順当な価格だったため、怪しむこともせずに美樹はすぐに、アプリから承諾の返信をした。

美樹は男性から指定されたカフェで、相手が来るのを待った。

約束時間から5分ほど過ぎた頃、カフェ入り口が開き、一人の男性が店に入ってきた。

美樹は、男性の正体を確かめるべく、相手の顔を凝視した。

美樹は驚きのあまり、全身の血の気が引いていくのがわかったという。

相手男性も、美樹を見て全身をこわばらせて絶句している。

待ち合わせの場所に現れたのは、5年前に家を出ていった実父、賢治(仮名・51歳)だった。

美樹が実父に会ったのは、母との離婚以来だった。

父は浮気相手再婚をし、2人の子供がいるという話を母から聞いていた。

父は大手企業で、それなりの役職に就いている。

このため「父親さえいれば、母も私も普通暮らしができたはずだ」と、悲しく惨めな気持ちで日々、父のことを恨んで生きてきた。

一生会わないだろうと思っていた父と、こんな形で再会するなんて。

美樹は震えを抑えきれず、大粒の涙がポタポタと、カフェテーブルに落ちた。

https://forzastyle.com/articles/-/65987

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