一概に白人が優位というわけじゃない。白人同士で完結しているわけでもない。
ラテンアメリカを旅したこともあるが、白人社会そのものがかなりレアな存在。
かなり田舎のほうにいくと親族集団みたいな形で存在していることがある。血が濃そうな社会だ。
混血が進みすぎて、白人とも黒人とも呼べず、エロ美的にも一つ別のジャンルを築いているといっていい。
白人はアジア系へも走る。そのもうひとつの理由は、かなわぬペドフィリアへの補償。
白人の差別する対象が、好みの対象だというのは、倒錯ともいえない、自然な二重性だと思う。
一方、アジア人の意識はどうか。ひとくくりにはできないが、一例として。
以前、タイで仕事をしていたときに、日本人を見る特有の目を感じた。
それは、まさに美白だった。日本人は白い、それがうらやましく、憧れなのだった。
しかし、その背景には、微妙な差別感情との共通項が垣間見えた。それはタイ南部の人々への蔑視だ。
歴史的に、タイの中部や北部で王朝を築いてきた「正統な」人々からすると、南部の黒々とした人々は野蛮にみえるらしかった。
美白へのあこがれと差別が底のほうでつながっているんじゃないかと思うような経験を何度かした。
美白といっても日本人の文脈でどうか、ということなんだろうし、
普遍的に語られることでもないのだろうとは思う。