KDDIは何度か自滅をしている。
当時は着うたによる顧客獲得アドバンテージがあり、メーカーも言うことを聞く蜜月状態。iPhoneはSoftBankに先んじられたもののガラケーと並列に徐々にスマホを始めれば問題はなかった。しかし、結果としてドコモからXPERIA販売されて最後発に。噂によるとソニーエリクソンは日本では始めにauに声をかけていたがそのときの社長の「まだ早い」の言葉通りに現場が断ったとか。
そして今の料金争い。
ケータイ料金のわかりにくさが指摘されてるなか、従来どおりの各種縛り条件を含めての値段表記で炎上。内部的には、世に広く受け入れられたスマートバリュー(固定とセットでの値引き)での表記はある意味「当たり前」であり、値引き前の価格でニュース記事を作られたのは寝耳に水だった模様。
これらは過去の成功体験が影響している。端的に言えば硬直化が酷い。一度うまくいったことは現場での当たり前となり、それを前提に組み立て始める。だからそれが前提でなかったとき、どうしようもない失敗となる。
そんな失敗を冒す現場はというと、内部の説明、特にレポートラインへの報告に追われてしまい、世の中の状況把握ができないでいる。
あるいは、把握していても上へ説明が通らない程度には上意下達。典型的な大企業。そうなる理由も同じく、成功体験によるフィードバック。上司がその道で成功して出世してるんだから違う道を踏めない。
こうして会社のなかで成功体験に基づく内部理論を元に「世の中の情勢」が醸造され、それに従い動くから、ますます世の中からズレていくのだ。