2020-09-12

生活保護世帯および人数に関するファクトチェック

毎日ファクトチェック話題だが、結論から言うと菅は不正確だが、毎日もまた実態を正確に報じているとは言い難い。

ファクトチェック:実は増えていた 「アベノミクス生活保護世帯は減少」菅長官発言不正確 - 毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20200911/k00/00m/010/333000c

毎日ファクトとする表現はこう。世帯数について、

まりアベノミクスの7年で、生活保護受給世帯は5万7089世帯増えているのだ

は確かに正しいのだが、もう少し長いスパンで見てみると、また異なった状況が見える。

生活保護を受けている人数と世帯数はどう推移している? | ファイナンシャルフィールド

https://financial-field.com/living/2020/07/03/entry-81234

生活保護世帯数のグラフを見てみると、

90年代の後半から保護世帯数が急増していたのが、2012年から微増に変わった

という事実が見て取れる。

毎日のように、「安倍政権7年間でおよそ5万世帯増えた」という表現だと、

その前の7年間ではおよそ50万世帯増えていたことを見失わせる結果となる。

一方で、生活保護を受けている人数については、毎日

 ただ、菅氏の言った「世帯単位ではなく、受給世帯構成する「人数」ベース比較してみると、13年4月の215万1858人から、15年3月の217万4335人をピークに、今年3月は206万6660人と、8万5198人減ってはいる。

と減少したことに触れてはいるのだが、

これも長いスパンで見てみると、90年代から急増していたのが安倍政権で微減に転じたしか読めない。

毎日は「生活保護を受ける世帯や人の数の増減は、高齢化などさまざまな要因がからんでおり、アベノミクスとの因果関係は判然としない。」

と後段で述べているが、その突っ込みをするのにまず必要なのは

安倍政権以前と以後で生活保護受給世帯および人数の増減がどう変化したか」という視点であり、

その視点で行くと、安倍政権になって急に高齢化したわけではないのだから安倍政権との何がしか因果関係が正である可能性が高い。

しろ報道機関が突っ込むべきは、

生活保護の増減を『経済政策の結果として評価すること』が妥当なのか」であって、

そこを置き去りにしてファクトチェックとやらだけを行うことは、ためにする議論しかならない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん