2020-05-10

物語絶望だと気付いてしまった

みんな「強い主人公」って大好きだよね。自分も大好きだった。

SAOとか東京喰種とか、ゼロ魔とかブリーチとか、とあるシリーズかいろいろ。

でも大人になって、今はやってるなろう小説見ても面白くないんだよね。

多分似たような物だから、昔の自分が見たらハマったと思うんだ。

でも今はハマらない。どうしてだろうかと考えた。

結局、「オタク批判」とかで昔から言われていた事が正しいんだと思う。

自分は昔は社会を知らなかった。そして自分自分の事を知らなかった。

子供特有の、「何もしてないから」こその無限可能性。若さゆえの全能感。それを持っていたからこそ、「最高主人公」に感情移入できた。

その自分の幼稚さに気付くヒントは、最高主人公作品の中にいくつもあったけれど、当時は気付かなかった。

でも今は知っている。受験必死に頑張った。サークルで頑張って恋愛しようとした。文化祭も力を入れた。イラストレーターになる為に頑張った。

全部失敗した。自分は、「実はすごい」でも「最強」でもない。頑張っても、強くなろうとしてもなれない。覚醒もしない。

血と汗にまみれて、怠惰自分に向き合って、やっと小さな成果、それもすぐ吹き飛ばされるような物が見えるだけ。そこにはカタルシスも何も存在しない。

追放もの』にハマる人なんかは、まだ救いがある。まだ自分可能性を信じているからだ。

でもそんな気力さえ残ってない。

そんな自分でも好きになれるような物語を探してみたけれど、見つからなかった。

オタク批判していた人の読んでいたような、「大人の本」を見てみようとした。恋愛推理、愛、戦争社会……

結局そこには、形を変えた「実は凄い」「最強」があるだけだった。

読者の無知につけ込んだ物語自分可能性があると信じている人の為の物語ばかりだ。

自分には恋愛小説みたいなものが出来ないと気付いたら、次は戦争作品を見る、そして社会派に行き、推理に行き……

そうした無機質で無意味ループを一生繰り返して、最後死ぬのだ。

ならば、どういう物語が良いのだろう。

何をしても失敗で、希望が見えず、実強いとかなくて、普通に弱くて、惨めな存在。そんな存在が、何もせず失い続ける物語

そんなもの誰が見るだろうか。そんなもの面白くないだろう。

そう考えた所で、それは自分自身の人生だという事に気付いてしまった。

  • 持てる者にさらに名誉や物が集まってくるというサイクルに入れない人間が努力してもただしんどいだけなんだよな

  • 通俗小説ばかり読んできたんだね そういう人の人生は不幸だと思う

  • 失敗した人間を慰めるものなんて世の中にはないんだよ。 金持ってない奴相手にしても儲からないし。

  • 過去の芥川賞受賞作を片っ端から読んでみたらどうだろうか? 元増田の言うような強い主人公はあんまりいないと思うけど、元増田が救われる要素は何かしらあると思う。

  • まあ創作なんて所詮は現実逃避だからな その極北がラノベとかエロ漫画で、ご都合主義の塊だろ? お堅い文学作品だって結局はそうで、著者の願望を紙の上で再現してるだけ でも、普...

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