2020-01-14

ストゼロカフェ

西暦2050年代、時の政府が、国民の退廃を防止するためにアルコール摂取量制限し始めた。2010年代から人気のあったストロングゼロ系の販売店もストゼロカフェなるを展開して、売上げの維持に努めていた。

 バーチャル体験が出来るアトラクションを併設させていた。少ないアルコール摂取量でも楽しんでもらいたい、というコンセプトではあったが、アルコール以外での売り上げを得たい店側の意図があったのだった。

 ストゼロカフェでは、要するに酔いを速く回すために、趣向をこらした。近隣のゲームセンターパチスロ店と提携するところもあったが、手軽で人気なのは、屋外にVR, AR体験をするために、ゴーグルを貸し出されてゲームをするものだった。

 タブレット端末や専用のスマートフォンタップをする単純なものがあった。店側は、酔いを回すために、軽いヘルメットと小型カメラをつけた専用のゴーグルを使い首を振ると10タップ分出来るシステムもあらわれた。クラブライブの首振りに着想を得て、ゲームの中で首を振り頭へのアルコールの回りを早くするのだ。運動不足になる若者が、古くなった雑居ビル建物の中や屋外にて歩き回る、この触れ込みでブームが作られていった。。

 初対面でも、ゴーグルを通じたアバター姿の仲間と意気投合してクエストクリアしていく。なかなか好評だった。行列が出来た。

 しかし、難点があった。やはり、酔いが速く回る分、悪酔いをしてしまうのだ。

「なんだよー、コレ聞いてねーし」新成人若者たち(20才を過ぎたばかりの)が叫びながら、排水溝へ向けて吐瀉物を出している(ゲロを吐いている..)。

 今年もストゼロカフェの餌食になっていた。

  • まぁでもそうなるやろうな。みんなでアルコール禁止派の政治家に献金でもして、おわるなら、さっさとおわらせようという動きも出そうやな

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