日本は民主国家であり、中国は社会主義の看板を掛けた独裁国家なのだ。
一党独裁体制と言われるのだけど、強大な権限を持つ指導部がけん引していくことを前提に組織が出来上がっている。
共産党にとって、中国国内は全てシマウチであって、指示に従わない方が変だという姿勢なのだ。
対して、香港は100年近くもイギリスが支配していた。領有地特有のあれやこれやはありつつ、それでも少なくとも民主主義が建前だった。
民主制に於いて国民は、何より尊重されなければならず、一党独裁体制では尊重されるべきは体制の存続だ。
今、日本は『成功した社会主義』なんて陰口をたたかれつつも個人の財産権や自由は保障されている。デモだってハロウィンだって蘇民祭だってやっても殺されることはない。
同じ感覚で中国へ行き、反体制デモに参加すると結果は哀れなものになる。
その中間、民主主義が育ち、独裁に組み込まれた香港ではどうなるか。
はっきり言えば『香港は誰の物なのか?』という問いへの答えが出るまでデモは続くのかもしれない。
香港とそれが醸す民主主義で育った香港の青年たちは当然、それを構成する自分たちの物だと思っている。