2019-10-11

文学先生

当方理系学生だが、意識の低い履修登録の結果、文学講義を取ることになった。

卒業必要一般科目の単位は足りていたが、1つは楽しく受けれる講義があればいいな、と思い履修することにした。(別に理系科目が嫌いな訳ではないが、計算しないで考えに耽る科目があってもいいと思ったのだ。)

その先生は1回目から遅れて講義室に入ってきた。座り次第、もう少し前に詰めろと指示し、しぶしぶ前に座った生徒の出席を取り始めた。前期の一般科目で大半の生徒が必要単位数を確保しているからか、後期のこの科目はほとんど人が居なかった。全員集めて20人くらいだろうか。教室自体100人収容できるから、とにかくスカスカである

先生評価方法と出席、テストについて形式的に話したあと、文学とは何か?を説明し始めた。始めこそ文学理論概要について話し初めて、「なんだか気難しいな…」とか思いつつ上の空で聞いていたが、いつの間にか自分推し作品趣味サバゲーについての話にすり替わっていた。この先生、妙に人間らしい…と思った時には話を真剣に聞いていた自分が居た。

創作でも現実でも、俺は人間らしさのある人物を眺めるのが好きだ。完璧主義や仏みたいに寛容な人間も嫌いではないが、それよりも欲が見えたり、嫉妬深かったり、好きな事だけ早口になる人間の方が眺めていて楽しいのだ。理系科目の先生基本的論理的で、隙がなく、まるで機械のようにタスクをこなすが、彼女は違った。賭け事が好きで、金をかけて遊ぶサバゲーが好きで、帝王切開を乗り越えるために歴史小説切腹に慣れようとする。良くも悪くも人間だった。

  • 共感できる

  • 終わり間際で女の先生とわかって結構驚いた。個人的体験から爺ちゃん先生を念頭に読み始めて、趣味がサバゲーって出てきて年齢は下方修正したけど、まさかそう来るとは。昔エアガ...

  • anond:20191011152715 の続き。 その授業は全くといっていいほど、眠くならなかった。 先生は結局、自分の好きな作品語りで講義時間を使い果たしてしまった。ただ好きな著者や作品を語る...

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