正直私はこの映画が伝えたい事は悪くなかったと思います。問題は観客が見たかった事と監督が言いたいことが相違し過ぎていることにあると思います。
コーヒーを飲みに来て、コーヒーですと言って出された物が、初めはコーヒーの味がしていたのに、最後にはオレンジジュースになってました。的な。それも突然コーヒーからオレンジジュースの味に変わったものだから呆然としてしまった的な。
母から『見て感想を教えてほしい』と、言われたので見てきました。
私がかつてプレイしたドラクエ5は全て母が購入したものでした。SFC版とPS2版の2作です。賞味で4周はしたかと思います。
この映画を見るにあたって私が期待したのは『CG映画となったドラクエ5』だと思います。ドラクエ5プレイしたことがあるひとであればみんなそれを期待すると思います。
実際はドラゴンクエストユアストーリーであって、ドラゴンクエスト5ではないんですけどね。
さて、私が思うこの映画が伝えたかった事は、『物語は誰かの創作でしかない。けど、あなたが物語で感じた喜びや悲しみは現実だよ。』です。
更には『そうやって物語に没頭するのは、素晴らしいことです。見る側も作る側も物語に関わることは素晴らしいことなのです。』という説教臭さを感じました。
国民的ゲームであるドラクエでそれをやる意味は確かにあったと思います。多くのゲーマーがプレイしていて喜びや悲しみを味わっているわけですから。
ただ私がみたかったのは純粋にドラゴンクエストCG化した映画なんです。
監督、あなたが言いたいことは伝わりました。けど、ちがう、そうじゃない、という気持ちになりました。
物語の途中である人物が言う『今回はそういう設定だ。』というセリフの違和感で気がつくべきだった。
お前にそんなこと言われなくても、物語は架空であり、それに喜んだり悲しんだりするのはこっちの勝手だ。おまえが『ここ感動するよ〜』と思っていても捉え方は人それぞれだ。お前に『物語に関わることは素晴らしいことなのです。』なんて言われたくないわ。おまえはどれだけ偉いんだ。◯ね。
20年以上前にmoonがやったことの後追いじゃないか ドラクエに対するアンチテーゼのmoonを今ドラクエが追いかけているのは感慨深いな