2019-06-26

クソ童貞だった僕たち

あの頃の僕たちはなんだか脆く弱く繊細で、女の子現実を受け入れることができず、アニメーションの中に理想の異性像(とでも言うのか)を投影していた。血の繋がらない妹やなんでも許してくれる幼馴染、スポーツ万能でショートカットが似合う女の子、そんな現実ではありえない設定に触れては妄想し、恋というものがなんなのかわからないのに真剣に恋、あるいは恋に似たようなものをしていた。いずれ皆大人になる。ゲーム機を捨ててファミ通アーケード筐体を処分して、働いて彼女を作って結婚して。いやそうでない人も、あるいはいるのかもしれない。例えば中年男性アイドルを追いかけてペンライトを振るのは罪なのだろうか。いや、そうは思わない。彼は彼の人生があり干渉すべきことではない。そう思う。そう思うが、どうしても我々はいつかほんとうの恋をしなければならないような気がするのだ。いや、もしあなたが恋をしたいのであれば恋をすべきだし、一度本気で恋をしてもなんの罪はないのだ。誰しも本気になったことがあるだろう。駅前喫茶店コンビニ流れるBGMから、ふと、昔の恋を思いだす、きっとそれは幸せなことだろう。

人はきっと恋をする。たぶんあとは多いか少ないかの違いだ。その中で一生の恋をしたって罪はない。罪はないのだ。

会えない時の辛さを、笑顔を見た時の嬉しさを、そして生きる歓びをきっと彼女、彼は教えてくれるのだ。たとえ架空存在でもアイドルでも、恋は恋だと思う。理解されなくとも。

から美少女が降りてくることはないと悟ったのは高校2年で、転校したらなんも特色がないのに秘めた能力複数美女に言い寄られることがないと理解したのが大学1年で、マネージャーにでもならなければアイドルと付き合うことは難しいと結論付けたのは社会人一年目だった。異性に理想を求めたり高すぎる要求をすることもなくなったのはなんだか寂しくもある。それが大人になるということ、と言えば確かにそうかもしれない女の子によく見られたくて僕たちは努力する。

これほど多様化された時代にあえて、言いたい。

恋をしなよ、と。それがどんな形であれ憧れの人がいることの喜びを僕は知ってほしい。余計なお世話だと思うけれどね。

  • それでも女は下方婚しない。

  • アセクシャルやノンセクシャルを迫害するんですね!そうなんですね!

  • 古くっさい、旧世代童貞観だなあ…何十年前ですか?ってカンジ なんか旧世代の童貞観の人は「童貞はめっちゃ異性にコンプレックス抱えた存在」としたがるけど 新世代は別に童貞でも...

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