2018-10-21

息子の彼女キツイ

私には大学生の息子がいる。他県の大学に進学したので、息子は一人暮らしをしている、と思っていた。


私は息子にあることを伝えに、アポなしで息子のアパートに訪れたが、不在だった。

そりゃそうだ。大学生そんなに暇じゃない。

仕方ないので、部屋の前で待つことにした。とんでもなく暑い

しかしここで逃げてはもう伝える勇気が出そうになかったので、500mlペットボトルお茶をちびちび飲みつつ待つこと2時間

息子が来た。前に帰ってきた時と変わらない様子で安心した。

でも隣には知らない女の子がいた。彼女がいるとは聞いていなかったが、彼女だろうと咄嗟判断した。

タイミングの悪い時に来てしまったと私が少し慌てていると、息子もこちらに気づいて少し慌てていた。

私と息子が焦っているのをよそに、その女の子は冷静に言った。

「このおばさん誰?」

おばさん。そうだ、私はおばさんだ。

しかし、見ず知らずの人に『このおばさん誰?』と聞けるのは小学生くらいまでじゃなかろうか。

息子に彼女いたことと、タイミングが悪かったことと、どストレートに「おばさん」と言われたこととで私の頭の中は一層パニックになった。

おばさん、そうか。そう言われても仕方ない。歳もそうだが、息子と私は全く顔が似ていない。

今日はその理由を息子に伝えに来たのだ。

息子は焦って「かあさん」とだけ紹介してくれた。

私も「母の○子です。突然すみません。」と言った。

しか彼女はいたって冷静だ。彼氏母親におばさんと発してしまたことに全く焦りがないようだ。

あやかです。初めまして。ちろくんと一緒に住んでます。」

ちろくん?一郎だから「ちろくん」なのかな?というか一緒に住んでるんかい

「○子さん、上がってください。部屋汚いですけど。」

あやかと名乗る女の子が私を部屋へ誘導するまでわずか1分足らず。先頭を切る彼女に、私と息子はただついて行くしかできなかった。

なんなんだろう。頭が全く追いついていない。息子も焦っているのが伝わってくる。血は繋がっていないが、性格は私に似てしまった。本当にごめんよ。

汚いと言いつつ、部屋はよく整頓されていた。息子がちゃんとした生活を送れているようで安心したのと同時に、掃除してくれているであろう彼女感謝気持ちが湧いた。

私が部屋を見渡している間に、彼女お茶お菓子を用意している。よく客でもくるのだろうか。手際が良すぎる。その間ずっと息子は空気のようだった。

もともとうまく立ち回れる器用な子どもではないが、あまり空気っぷりに少し情けなく思ってしまった。そんなとこも可愛いのだが。

しみじみとしていると冷たいお茶アルフォート星たべよが出てきた。全部好きだ。有難い。

有難いのだが、今日は息子に大事な話をしにきた。十数年間、いつか言わねばと思っていたが、なかなか勇気が出なかった。

今日ならいけるかも知れないと、思いつきと衝動だけでここまで来た。どうしても息子と2人で話がしたい。

私の気持ちとは裏腹に、気づけば3人で机を囲んでいた。


思い出すと頭が痛くなって来たので続く。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん