尊敬する社長の役に立ちたいからバリバリに仕事した。陰で「増田さん、なんか堅そう」とか「真面目すぎ」「華がない」と言われても、ちゃんと成果を上げていたし、毎週休みになれば社長とデートできるから平気だった。私は20代後半で社長は30代前半、さらにお互い独身で、2年間そういう関係が続いたこともあり、私はそろそろ結婚も…とか勝手に想像して舞い上がっていた。
半年くらい前に、私と同い年で未経験の女子社員が入ってきた。この女子社員は「私は専門的なことできないから」と言って簡単な事務作業しかやらないし、専門的な仕事を勉強しようともしない。私や他の女子社員にはすごいそっけない態度なのに、男子社員の前では「さすが〜」「知らなかった〜」「すご〜い!」と割と大きい声で言う。合コンさしすせそか!しかも宇宙人みたいなバレバレの黒コンと、風が起きそうなつけまつげを毎日装着していた。そんなもん会社に着けてくるなよ…会社へ何しにきてんだコイツ…と半ば呆れてた。しかし気づいたら、私の大好きな社長はその子と毎晩一緒に帰るようになって、業務時間中に頻繁に何時間も2人で外出するようになった。
痺れを切らして、たまには私と一緒に帰りませんかと社長を誘うと「いや増田さんとは付き合ってないし」と言われた。2年間デートしてたのは「断るとかわいそうだから、仕方なく週末相手にしてあげてた」ということらしい。
惨めだった。
それからは「社長のことは関係なく、会社のことは好きだから」と自分で自分を無理やり納得させて、とにかく仕事に集中して忘れようとしてたけど、相変わらず未経験の女子社員は簡単な仕事しかしてないのに可愛がられてて、業務時間内に2人で何度も外出する。女子社員が社長にピッタリくっついて「外出いってきま〜す」と声高らかに言う。
ある日、家に帰ると朝までずっと玄関に座り込んでいた。もう耐えられないと思った。
先月、プロジェクトに区切りがついたところで辞表を提出して、それからは有休消化でずっと家でダラダラしてる。完成したプロジェクトはなかなか好評だったおかげで「や〜い優秀な社員逃しやがって、ざまあみろ〜」と一矢報いたような気分に浸ろうとしたけど、結局女としては負けたんだと思う。虚しい。
何もやる気が起きない。
昨日は雪が降ったから2人でどっかに泊まったりしたのかな〜、私も「さすが〜!知らなかった〜!すご〜い!」って言える可愛い女子に生まれたかったなあ…
かわいい
月並みなこと言うけど、そんな男と結婚しなくて良かったと思うよ。 増田が社長と結婚してたとしてもその若い子に手を出しただろうし そもそも普通経営者が会社の社員に手出すとか...