長らくWebサービスの受託開発を行ってきてたびたび思わされる「UIを考慮しないで思いつきで付け足されるデザイン」について。
開発当初は、UIを考慮してしっかりと作りこまれたデザインを頂くことが多い。
出来る限りしっかりとそのデザインを実現し、非常にいいサービスが出来たなんて思って保守を行うと、大体がシステム追加が起こる。
まあ、システム追加がサービスを運用していく中で行われるのは、当たり前なのでそれについては何も問題がない。
問題が起こるのはこのシステム追加でデザイナーが不在の場合が多いということ。
費用の面なのか、追加だから適当でよいと思っているのか、大抵のクライアントはシステム追加を行う際にUIの考慮やデザインの再検討せず、いきなり画面仕様をおくってきてこのとおりに実装して欲しいという。
こちらは「デザインはどうしますか?」と質問すると、適当に今のデザインにあわせてくれといわれる。
長らく開発をしてるので、多少のデザインの心得はあるとして当初のUIになんとか合わせて実装すると、やれボタンが小さいとかここの色を変えてくれとか最初に設計したデザインとまるで違う修正があがってくる。
こちらはそこに権限はあるわけではないが、一応忠告としてUIが他のページとあわないので、その修正はしないほうがよいのではと言うが、そんなのはお構いなしにこれでいいんだとごり押しをしてくる。
それはまるで、よく出来た家にプレハブで増築をしてるかのような醜悪さだ。
そこのページの一部だけなら百歩譲って我慢できようが、そのうちにメインのデザインにも口を出してくる。
やれ、ヘッダーの色を変えろや、第二階層メニューを見やすくしろだとか。
それは私の仕事ではないし、デザイナーと相談されては?と伝えても金がかかるからといってやらず、それならと自分で適当にデザインしたものを送ってくる。
きっとそのサイトをデザインしたデザイナーはその代わり果てたデザインをみて驚愕してるに違いない。
私はその悪魔の所業の手伝いをさせられることがいやで、その手の受託案件ではデザイナーも保守運用に当たるようにクライアントにお願いをしているが、それを受け入れてくれるところは限られている。
きちんとUI設計書なんてものが用意されてる案件もあるが、それを無視するクラインは枚挙にいとまがない。
こうして日本のWebサービスはひどいUIのものが量産されてしまうのだ。
ただ、幸いにして最近のWebサービスは自社できちんとデザイナーを入れて、しっかりUI設計をされているところが増えてきている。
まあそうなると開発も自社となることも多いので、受託屋としては仕事がなくなってしまうのだが、それでもしっかりとしたUI設計を行ったWebサービスが増えることを祈るばかりだ。
システム屋の人もそんなこと考えてるんだ。 知らん間にクソデザインにしやがってと思ってたけど誤解してた。
みんながバカだとでも思ってるのか