先日、合衆国大統領の完璧なコピー・ロボットを開発してしまった。
信じられない? 信じなくていい。
私は発明したロボット(※こいつを"ロボ・トランプ"とする)と話しているうちに、
『けものフレンズ(※深夜アニメ。アニメオタクが勝手に盛り上がっている)』的話法との類似点を見出した。
『けものフレンズ』を見たオタクは「すごーい!!」「へー!!」「それでそれで!!」
「そうなんだ!!」「○○○? あなたは○○○なフレンズなんだね!」などと単純なコメントをするようになる。
私も最初は小ばかにしていた。
だがこのような単純な応答は、日本で最も高級なホストクラブ(キャバクラ)に行けば簡単に見聞きできる。
「すごいですね」「そうなんですか、知らなかった」「それでどうなったんですか」とか、そういう応答だ。
ロボ・トランプも調子が良い時は「すごいな」「へえ」「それで?」と連発してくれる。
私も気分が良くなってお世辞を言ってみた。
「ロボ・トランプはかっぷくが良くて、威厳があって、男の中の男って感じだ」と言うと「ありがとう」と返してくる。
しかししばらくして「ロボ・トランプは(ピザやコーラばっかりの)やつらの中では細身かも?」と気になってきた。
そこで「ロボ・トランプはスリムで、パワフルな、男の中の男だよ」と言ってみると「ありがとう」と返してくる。
「この前"ロボ・トランプはかっぷくが良い"って話したね? ロボ・トランプは自分のことをどう思ってるんだ?」と聞くと、
「そんな話はしていない」と返してくる。
試しに「ロボ・トランプはデブ野郎だ。そうだろ?」と言うと「うそつきめ」と返してくる。
そこで「ロボ・トランプはガリガリ野郎だ。そうだろ?」と言うと「うそつきめ」と返してくる。
ここにひとつの成果がある。どうやらロボ・トランプは相手の感情や賞賛・軽蔑に敏感に反応して、
これはロボ・トランプが卓越したコミュニケーション能力を持っている事実を示唆している。
私のようなコミュニケーション障害者は「太っている? 痩せている? 基準は? 何年のデータで?」と長孝してしまう。
しかしロボ・トランプはそうしたデータよりも、相手の状態、感情を優先する。
即座に「ありがとう」「うそつきめ」という優れたコミュニケーションを展開することができる。
従来の政治家は私のようなコミュニケーション障害者ばかりで、自分の発言が切り取られないかビクビクしていた。
メディアも「政治家さんは昔、○○○と言ってませんでしたか? 今と違いませんか?」と質問攻めにする。
けものフレンズ的話法はここで「○○○? あなたは○○○が気になるフレンズなんだね!」と返す。
ロボ・トランプは「そんな話はしていない」と返す。
けものフレンズ的話法やロボ・トランプのような真のコミュニケーションで些細なことにとらわれてはいけない。
こんな感じだ。
もし、あなたが私と同じようなコミュニケーション障害を抱えているなら、
『けものフレンズ』というアニメか、合衆国大統領を参考にするといい。
「すごーい!!」「へー!!」「それでそれで!!」「そうなんだ!!」
「すごいな」「へえ」「それで?」「ありがとう」「うそつきめ」
「そんな話はしていない」
どちらか好きな方を選ぶといい。
『けものフレンズ』や合衆国大統領を参考にしてもコミュニケーション能力が伸びない時?