男はみんな精巧にできたシステムや機械が大好きである。特に非日常的なものはロマンを感じる。
非日常的で大掛かりな装置や仕組みに惹かれた場合、宇宙開発関連や軍事設備に興味を持つ。そしてアニメ等で戦闘行為に対するかっこよさが刷り込まれているのでミリタリーに入り込む。
非日常的で大掛かりな装置や仕組みに惹かれたが、より身近な物に興味を持った場合、それが鉄道だ。鉄道は身近ではあるが大掛かりな装置で技術の固まりである車両が緻密な運行技術の元で運用されている。子供やオタクなど好奇心旺盛な人種はホームから発着する宇宙船に乗ってるようなわくわく感がするだろう。
非日常的でちょっと大掛かりな装置に惹かれた場合、車が好きになる。車のどこが非日常的なのかと思うかもしれないが、ボンネットを開けるとそこには機械の小宇宙が広がっている。また乗り込むと自らの力で機械を操り、生身では不可能な走行体験ができる。ロボットのコックピットに乗ったかのように。
非日常的で複雑精巧な装置に惹かれた場合、コンピューターに興味を持つ。まさに現代のカラクリである。歯車が半導体になり、力学的な力が電子の移動になり、複雑さがとてつもなくなった。ガラスエポキシ板上の小宇宙に思いを馳せて、命令を与えると結果が帰ってくるこのやり取りに夢中になる。そして奥の深さに気づくだろう。
人間、特に男は生身の生活から離れた精巧で非生物的な仕掛けに惹かれるものだ。その精巧な部分がブラックボックス化され、感覚が麻痺してしまった人々も多い中、好奇心のある人々が惹かれ続ける。