2015-10-04

ある伝統工芸に興味をもった。

職人になるには、一人前になるまで約10年、ほぼ無給の内弟子生活を強いられるそうな。

最近若い人は我慢が出来ない」

と嘆くけど、いや、それ無理じゃんかと思う。

仕事が出来ない、1円の価値もない素人10給料を払い続けるシステムの構築が急務と、俺なら考える。

しかし、その原資は、というと難しい。

そもそも、その伝統工芸品そのものが売れてない。

良さを理解する人が少ない。

数少ない顧客に訴求するために、高付加価値商品限定商品シフトする。

コンサルの答えとしては正解なんだろう。

「競合品の多いレッドオーシャンから抜け出せ!」

さら廉価商品を開発したって、機械大量生産できるようなものだと大手にゃ敵わないし、素人でも作れる品質なら人海戦術が使える途上国に敵わない。

技術のものはいきなりそう上げることは出来ない。

というか、技術のものをアップ出来るんなら、限定生産なんかしなくても、全部の既存商品品質レベルを上げられる。

安易な解決は、材料に凝ることだ。

オーバースペック材料に、技術は並、製品としての品質は並かそれ以下になる。

酷い例だと、屋久杉を使った蕎麦打ち台とかだ。

(馬鹿な)客は喜ぶし、生産者も儲かる。

そうやって、WinWinかと思い続けて数十年。

売り上げが右肩下がりなことに気付く。

一般人からの購入が減るからだ。

入門モデルより高付加価値商品シフトしたツケを払うことになる。

さら、入門モデルを作っても、たいしたものは作れない。

大量生産ノウハウは消えてる。

廉価モデルマーケットでは、同じ値段で倍の性能を持つ海外勢にボロ負けする。

後継者問題に話を戻そう。

技術者の減少が甚だしい。

技術者の数が減ると、技術の平均レベルも落ちる。

技術者が使う専門の道具もまた、専門の職人の手によるものだが、その職人もっとから後継者不足だ。

もう詰んでる。

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