2015-06-30

ゴールドシップ。あの野郎

畜生に金を預けることの醍醐味を味わいましたね」

レース後、競馬師匠でもある友人はそう言って笑った。

名前だけ知っていた世界一の馬ジャスタウェイが、ジェンティルドンナという牝馬に負けた有馬記念

2分35秒で、おれの競馬こころを奪われてしまった。

結婚して、30歳になって、子どもが生まれる前にギャンブルひとつでも覚えおいたほうが何かと都合が良いだろう、という打算もあり、レースが終わるとすぐ、友達電話をして「来年から競馬を始めるから教えてほしい」と伝えた。

年明け、Amazonで幾つかの本を買い、本当に基本的な知識だけをアタマに入れ、向かった場外馬券場。

500倍の三連単に、2,000円1点買い。

当たれば100万円。

「万が一、もしかしたらビギナーズラックで当たってしまうかもしれない」

そう思うと胸が震えたが、もちろん馬券は外れた。

一着になったのは、「ブチコ」という名前アイドルホースだった。

初めて生で競馬を見たのは、桜花賞

ルージュバックが圧倒的人気を集める中、岩田という騎手が、レース展開をスローペースに持ち込んで、強引に勝ちをもぎとった。

騎手のチカラで、勝敗が変わるということを知った。

直前の第10レースでは、オッズも見ずにした簡単な予想が、1着2着3着すべて的中していたが、馬券は購入していなかった。

予想したなら買わなければならないことを肝にめいじ、オッズを見ると邪念が混じる自分性格あらためて自覚した。

馬券はずっと外してばかりだった。

はじめて当てた馬券は、ようやく今月に入ってから

日本ダービー

3連単を当てた。万馬券だった。

500円が75,000円に化けた。

しかった。金が手に入ったことよりも、自分の予想が当たったことが何よりも楽しかった。

そして、先週の宝塚記念

2週間、時間をかけて入念に準備した。

上半期最後G1は、今年に入ってから競馬を始めておれにとっても一つの区切だった。

過去の傾向から、人気の先行馬が1着2着に入ることが多いことがわかったので、ラブリーデイを軸馬。

ヒモには牝馬を並べた。

レース展開は、予想通りに進んだ。

あの馬を除いて。

ゴールドシップ

あの野郎

レース後、おれは腹を抱えて笑った。

悔しさは無かった。

賭けた金が少ないこともあるだろう。

それでも、負けてなお、楽しくて仕方がない。

畜生に金を預けることの醍醐味を味わいましたね」

その通り。

予想をして、勝負をかける。

そして、見事に裏切られる

から面白いのだろう。

きっと。

2ちゃんねるtwitterでは、

「今の競馬はつまらない」と嘆く声が多い。

そうなんだろうか?

そうなのかもしれない。

それでも、おれには関係のないことだ。

日本ダービーのあと、儲けた金で、靴を買った。

おれは毎朝玄関で「この靴は、2015年ダービーで、万馬券を当てた金で買ったんだ」と思ってから会社に向かう。

畜生に金を預けて、勝った金で買った靴。

残念ながら、コードバンではないけれど、それでも今ならどこへだって行けるような気がしている。

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