30を過ぎて振られた。
ちなみに振られたのは奥さんにではない。
相手は会社の後輩。まず外見がどストライク。猫っぽい雰囲気。ちなみにうちの嫁はどっちかというとタヌキ顔。タヌキもかわいいんですけどね。
性格はちょっとキツめだけど、頭の回転が早くて話していて面白い。
たぶん同性よりは異性、同期や後輩よりは先輩に可愛がられるタイプ。
2年くらい前からなんとなくいいやつだなーと思っていて、一緒に働くようになって好きになった感じ。
ただ、好きとは言っても、自分はうちの嫁が世界で一番好き(子供よりも)なので、別に嫁と別れて付き合いたいと思ったことはなかった。もちろんわたくしも健全な男性の一員なので、ひょんなことから特別な関係になれたらなーと思わなくもなかったけど、嫁もいるしチキンなので自分から積極的に行動を起こすことはなく、プライベートで遊びに誘ったり飲みに行ったりすることもなく淡々と仕事上の付き合いを続けていた。
そんな関係のまま行き場のなく消えていく思いなんだろうなと思っていたら、ひょんなことからちょっと関係性が変わった。
そのとき彼女は妻子ある男性(ちなみに自分も知っている人)と不倫していて、その不倫がばれて修羅場に巻き込まれていた。
不倫相手は子供のために奥さんとの関係を修復すると言いながら、彼女との関係もズルズル続けるクソみたいなやつだったし、不倫相手の奥さんも夫のことは好きじゃないけど子供のために離婚は絶対にしないという、彼女にとっては絶望的な状況だった。
そんな関係を続けててもいいことないから早くやめろと言うと、そうですよねとか言うくせにやっぱり不倫相手とズルズル関係を続けているし、そんなやつは捨てて俺のところに来いよとか言えたらいいんだろうなと思いながら、自分には嫁がいるからそんなこと言えないよなー、言われても向こうも困るよなーと悶々とする日々。
そんな日々の中で、二人きりになったときに、自分をちゃんと好きになって大切にしてくれるいい人がいるからクソみたいなやつと一緒にいる必要なんてないよって力説していたら、ついつい流れで好きだって言ってしまった。
もちろん向こうも自分が結婚して子供がいるのは知っているし、自分は愛妻家で通っているので、別に特別な関係になりたいわけじゃなくて、もちろんなりたくないわけでもないんだけど、好きな人が辛そうなのが嫌なだけと言うと、ありがとうございます、すごく嬉しいですと言ってその場はなんとなく流れて、その後も関係性は大きく変わらずにたまに二人きりで相談されたりしていた。
この告白をテコに不倫相手との関係が終わらないかなと思っていたんだけど、たまにちょっと離れそうになってコレいけるんじゃねと思ったりすることもあったんだけど、やっぱり関係はズルズル続いていて自分も悶々とする日々が続いていた。
そうこうしている間に、不倫相手は奥さんとの関係に耐えられなくなって、子供のことを諦めても離婚したいと言い出すようになって、状況はさらに泥沼化。
いい加減、いい相談相手をやり続けるのにも疲れてしまったので、絶対にうまくいかないし人生をドブに捨てるようなものだと思うけど、クソみたいな人間の面倒を全部背負いこむつもりで一緒にいられるように頑張ってみるのもいいんじゃないと言ってみると、自分がこれまでに言ってくれたことは嬉しくてありがたかったけど、やっぱり不倫相手と頑張って一緒にいたいですと。
まぁ、これだけひどいことをされても関係性を続けてるんだから、多分勝ち目はないんだろうなと思っていたし、そもそもが負けないことが目標で勝てる戦いではなかったから仕方ないとは思いながらも、自分は選ばれなかったことはつらかった。
向こうにしてみたら僕なんてただのいい相談相手でしかないだろうし、自分の独り相撲だってことはわかっている。
そもそも妻子のいる身で何を言ってるんだってこともわかっている。
でもこの胸の苦しみはなんだ。久しぶりに感じたぞ。
そう、僕は30を過ぎて振られてしまった。
こんな気持ちは大好きな奥さんには相談できないので、初めて増田に書いてみました。
長々と読んでもらってありがとうございました。