ペヤングペヤングあるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山に柴刈りへ、おばあさんは川に洗濯へ、ペヤングは諸般の事情により生産中止になってしまったのは皆さんご存知のとおりです。
いつものようにおばあさんが洗濯をしていると、川上から「ペヤング~、ペヤング~」という奇妙な音をたてて大きな桃が流れてきました。おばあさんは桃をもって帰ることにします。
晩ごはん。芝刈りから帰ってきたおじいさんと一緒に、それぞれ現在品薄の『ペヤング ハーフ&ハーフカレーやきそば』『ペヤング ハーフ&ハーフ激辛やきそば』を仲よく分け合いっこしながら食べたあと、おばあさんが昼間に拾ってきた桃をデザート代わり食べようとしたところ……あら、ふしぎ。桃がまっぷたつに割れて、中から元気そうな男の子が出てきました。
子どもがおらず、かつ、ペヤングが大好きだったおじいさんとおばあさんは大喜びしました。
それからというもの、男の子を『ペヤング太郎(生産中止)』と名付けて、とても大事に育てました。
1ヶ月であっというまに成長したペヤング太郎(生産中止)は、おじいさんとおばあさんの理不尽な命令により、『マルちゃん焼きそば弁当』を販売している東洋水産株式会社(本社所在地:東京都港区)を襲撃することになりました。
旅立ちの朝。道中で腹をすかせては可哀想だといって、おばあさんがペヤング団子を作ってくれました。
ペヤング団子とは、ペヤングの麺をお湯でふやかしたあとグッチャグッチャにつぶしてからこねくりまわしたものです。
東京都港区港南2丁目13番40号にある東洋水産本社に向かう途中、犬が出てきて「ひとつください、ペヤング団子。いまヤフオクで高騰しているので、それをタダでくれるならお供についていきましょう。」
猿が来て「ひとつください、ペヤング団子。例の騒動が表沙汰になってからあわててペヤング1ケースをAmazonで注文したのにkonozmaをくらってしまい悔やんでも悔やみきれないので、それをくれるならお供についていきましょう。」
キジが飛んできて「ひとつください、ペヤング団子。普段は『明星 一平ちゃん』派だけど、なんか世間で話題になってるみたいなので食べたくて仕方がありません。ヤフオクの入札合戦にも負けました。それをくれるならお供についていきましょう。」
ペヤング団子をもらった犬、猿、キジの3匹はペヤング太郎(生産中止)の家来になり、タクシーに乗って東洋水産本社へ向かいました。
到着するやいなや、ペヤング太郎(生産中止)は、ライバル会社の不祥事に浮かれることなくいつもどおり働いていた東洋水産の社員たちに片っ端から斬りかかりました。
さらに、犬はかみつき、猿はひっかき、キジは突っつきました。なんという非道ではた迷惑な連中でしょう。
それから5時間後。キチガイ1人と野獣3匹たちの凶行によって、東洋水産本社は制圧されてしまいました。
ペヤング太郎(生産中止)は、見事に東洋水産社長をやっつけたのでした。
「ペヤングの生産が再開されるまで、焼きそば弁当の生産も中止にしろ。わかったか」
「はい、わかりました。」
ペヤング太郎(生産中止)は、東洋水産が長年かけて研究してきた「衛生的なインスタント焼きそば生産ノウハウ」のデータを強奪し、外で待たせていたタクシーに乗り込むと、その足でペヤング本社がある群馬県伊勢崎市へ向かいましたとさ。ペヤング、ペヤング。
参考サイト:http://www1.bbiq.jp/hotarujaya/022hanasi/99nihon_mukasi/nihonmukasi_f.htm