2014-08-29

学歴厨な妻との馴れ初め

妻は、取引先の会社で働いていた。

彼女に案内されてその会社見学をしたのがはじまりだった。

「うちの会社従業員は、みんな低学歴馬鹿ばかりなんですよ」

見学の途中、彼女の口から出た言葉である

何を言ってんだこの人は。謙遜にしては度が過ぎるぞ。

から知ったことだが、彼女はその会社では有名人で、ことあるごとに学歴の話をするため、同僚からは煙たがられていたらしい。

なお、彼女自身は、地方短大卒業している。

彼女言葉に興味を引かれてしまった俺は、彼女と初対面にもかかわらず、学歴の話を続けた。

しかし、偏見にまみれた低俗な話ばかりで、これっぽっちも楽しくなかった。

他方、彼女自分の話を聞いてもらって嬉しかったのか、学歴の話以外にも色々な話をしてくれた。

仕事はいいのか、と内心思っていた。

その後も、取引先に行くたびに、彼女は俺のところにやってきて色々な話をしてくれた。

しかけてくるときは、必ず学歴関係の話であった。

「○○さん!久しぶりです。やっぱり△△大学出身の方は仕事も早いんですね」

みたいな。今振り返ると、話のきっかけに学歴の話をしていただけなんだろうと思う。

なぜに学歴の話で俺と仲良くなれると思ったのか。

当時の俺は、面倒くさい人に気に入られてしまったと思っていた。

しかし、俺の会社と妻の会社とで少し規模の大きな飲み会があった時のこと。

彼女は俺の近くに陣取ってそばから離れようとしない。

なんというか、妻の会社の人からも、厄介な人の面倒を見てくれる人という感じで見られるようになっていたのである

そんな状況に少しイライラしていた俺は、彼女学歴ネタで煽ってしまった。

から学歴ネタ彼女を煽ったのは初めてだったと思う。

すると、彼女は俺の前に立ち、まさか涙目

学歴がなくたって、私はこの会社のみんなが好きなんだ」

開いた口が塞がらなかった。

その後、彼女は如何に自分会社を好きかを滔々と話し始めた。

最終的には、彼女会社の人も泣き出す始末。

彼女は、面倒くさい人から実は良い奴にジョブチェンジしていた。

でだ、これは友人からも突っ込まれるんだが、俺はそこで彼女を好きになってしまった。

まり不器用で、拗れていて、勘違いされやすい人であるが、愛するものに対して真摯彼女を愛おしいと思ってしまった。

で、それから普通に付き合い始めて、2年後結婚した。

先日、妻から妊娠したとの報告を受けた。

絶対東大に行かせたいと彼女は笑う。

妻は、生まれてくる子どもを愛してくれるだろう。

今朝も、満面の笑顔お腹をさすっていた。

会社の同僚に、「奥さん、お受験とかうるさそうだね」と言われた。

俺は笑う。

そんな心配無用だ。

  • 増田文学にしてはちょっとあっさりしすぎな気も。 もっと「リアルに学歴の高い敵キャラ的設定」の人間を入れたほうがよかった。主人公がそれやっちゃダメだろ。

  • 最終的には、彼女の会社の人も泣き出す始末。 がいくら何でもリアリティ無さ過ぎ。 彼女一人だけなら変人で済んでも、会社の人全員が変人は有り得ない。 単に空気に飲まれただけ...

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