私の両親が私に与えてくれた程のものを私は私の子供にしてやることはできない。
うちの親はなにも特別裕福というわけじゃない。と思っているが、実のところは上の下くらいにはなるだろう。
けれど私が小さかった頃にはそれなりに苦労していたようだから、特別贅沢な育ちをしたわけではない。
兄弟二人どちらも浪人したうえで私立大学に入れてくれたのはなかなかに贅沢な気もするが。
お金がないから大学には行かせてやれない高卒で就職してくれ、と言われるような状況は、ちょっと想像できない。
私の感覚では、それくらいになると中の下以下に相当するのではないか。大学進学率50%の時代だそうだから。
さて大学を卒業してさえ、正社員として就職できるかどうかわからない。今年は上向いてきているというが、いつまた氷河期に突入するかわらかない。これから日本経済が発展し続けていくという希望を持つことは途方もなく難しい。
派遣社員となれば、いつまたナントカショックが起きて契約更新せずと告げられるかわからない。
就職して、子供を産んだら、産休をとって、育休をとって、保育園を見つけて、復帰して、仕事しながら育児と家事を分担して、お金を稼いで、子供が幸せになれるだけの環境を用意するためには、
福利厚生の整った企業に就職し、その会社に必要とされるだけの実績を残し、そこそこ高齢になっていそうなのでもしかしたら不妊治療が必要になるけれど、
そもそも伴侶がいないので、いい人に出会って、好きになって、付き合って、信頼して、結ばれなければ。
将来に絶望しているのは私だ。恵まれていたことはわかっている。恵まれていてさえ幸せになれない。
ちなみに年金は自分が払った分が返ってこないことはわかりきっているのでこんなもん負担したいやつがいるものかと思いながら真っ当な人間でありたいので支払っている。