自分みたいな人間が作ったサービスを顔も知らない人が沢山使ってくれる、あの快感。
直接話せない事とか話せない人とも、話せる唯一の世界がネットだった。
大学生になった。
何もせずに、過ごしていたら、すぐ就職活動だ。
着慣れないスーツを来て、話慣れない言葉を話し、思ってもいない言葉を話す。
阿呆らしくて嫌になった。
仕事をするのが怖くなった。
幸い、自分でサービスを作った事もある。上手く話せなくても実績があったから、なんとかなった。
自分みたいなタイプの人間は、好きな事以外できないというのは分かっていたし、その唯一好きな事は恐らくインターネットだった。
だから、それを仕事に出来る事は、本当にラッキーだったし、自分の天職になるのではないかと思っていた。
大学に行く時、毎日見ていたサラリーマンのように、疲れきった顔をして会社に行き、土日を待ちわびるのではなく、毎日仕事が楽しくて楽しくてしょうがない生活がおくれると思い込んでいた。
今まで好きなようにサービスを作っていたんだから、それを仕事に出来れば、もっと楽しいに決まっている。そう信じていた。
でも、違った。
会社には、根拠が必要だ。そのサービスが当たる根拠。売り上げが出る根拠。
何となく楽しそうとか、面白そうみたいな抽象的なものは通じない。そんなものは駄目だと言われて終わりなんだ。
売上げと、サービスの満足度は基本的にトレードオフだと思っていた。
学生の頃作ったサービスは、何となく面白そうだから作り、自分が嫌だから広告などは基本的につけなかった。
でも、会社においては、基本的には売り上げの方が、サービスの満足度より重要なんだ。
どこかのfacebookみたいに、とにかくユーザーを伸ばしてからサービスへの依存度をあげてから、広告で儲けましょう、そんな話、新卒が提案しても一切根拠がない。
そして、作りたくもないけど、売り上げは出るサービスを作るのだ。
気付いた時には、楽しかったインターネットはそこにはもういなかった。
学生の頃から、クソだと思っていた広告だらけのサービス、ミスタップを誘発するようなサービス、課金を異常に促すサービス。
そんなサービスをインターネットの中で生み出す一端に、自分自身が担っている事に絶望をしてしまう。
満足度が下がれば売り上げも下がる。 単に短期的な売り上げと長期的な売り上げを双方考慮した企画ができてないってだけの話な気がする。 あえて短期を捨てるなら、そこに投資する...
どの業界に行っても「好きで入ったのに興味無くなった」と言ってそうな気がするが。 仕事楽しむ気ある?
会社に入るからだめなんじゃん?自宅で稼げば?とはいえ、広告つけなやってけんけど