自分の twitter をもとに、セルフ togetter +α してみる。
「音楽はなぜ○○になったのか」(例:売れなくなった、つまらなくなった)というエントリが方々のブログに上がっている。
発端らしい発端はだぶんこれ:
http://masahidesakuma.net/2012/06/post-5.html
その追加分
http://masahidesakuma.net/2012/06/post-6.html
※1つ目のエントリが上がった時点で「本当に良いものを作ってないからだ」「金かけることばっかり考えやがって」みたいな批判が相当数あったみたいだけど、2つ目を見ると真意は「試行錯誤するコストが掛けられない」ことであることが分かる。本当に良いものでなくても、大金を掛けるものでなくても、何かを作る時は必ず試行錯誤があるのに、ほんの少しの試行錯誤のための人件費さえ回収できないほど成果物が売れないと。
で、それにまつわる幾多のエントリ群は、大昔の哲学の「○○とは何か」論争に重なって見える。内輪で賛同したり喧嘩したりしてるけど、後世から見て全然違うみたいな。理由は、あらゆるモデルは現実から乖離するから。
■モノが売れなくなるのに理由はない
何らかの業界は、ピークを打って世の中のニーズを満たした後は縮小するのは当たり前だし、可処分所得が減れば物は売れなくなる。そこで「品質が落ちたから」とか個別な理由を持って来てもピンとはこないし、そもそも音楽業界なんて区切りが存在するのかという認識の問題で話は大きく変わる。
■売れない理由があるとすれば「代わりに買われたもの」
ソニーが「ゲーム機のライバルはケータイ」と言ったように、違う業界と見なされる物が同じ市場を取り合っていることはあるから、今まで音楽に使われていた金が丸々貯金されたのでもない限り、新しい消費先になったものが「音楽が売れなくなった、つまらなくなった」理由と考えるのが、とりあえず妥当さは高そう。
■全ての分析が必ず外れる理由
そして、そうやって業界や市場をあれこれ分析したところで、それが当たることはない。なぜなら、視点次第で答えが変わるのに、どんな視点も取れてしまうから。歴史や経済学は、後になってから「あれは実はこうとも考えられる」の連続で、いつまでも正解が出ないのと同じ。構造上、正解はあり得ない。
■どこまで遡っても…
「○○はなぜ××になったのか」という問いが噛み合わない話の応酬になるのは、「そもそも○○とは何か、それは本当に××か」という同意がないままスタートした時によく起こる。そして、ここに書いた私の考えも私の認識に過ぎないので、これが正解であるはずがない。
■おまけ
http://livedoor.blogimg.jp/kat_nitta/imgs/e/0/e0c06513-s.png
日本って 世界でも有数の 音楽が売れている国 なはずなんだが?なんで、売れてないっていうんだろう。