2012-01-02

クリエイターエラいもの」という思い上がり

声優明坂聡美さん、一部フォロワーに苦言「一生懸命作った作品を見てない事を返信してくるのはどうかと」 : はちま起稿

http://blog.esuteru.com/archives/5621373.html

畑亜貴さん『アイドルマスター』用に書き下ろし楽曲タイトルメーカー勝手に変更され、Twitter激怒やらおん

http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-6169.html

最近目に付いた2件。共通するのは「俺(達)の気持ちを考えろ」というクリエイターの怒り。

これらへの反応は賛否両論ある感じだが、興味のない人は反応しないので、反応してるのは大抵信者アンチ。まともと思われる意見殆ど見られない。それに加えて一般消費者ではクリエイターの気持ちや事情がわからないため、的を大きく外している言論が殆ど

まあそのことはどうでもよく、俺が気になっているのは「クリエイターの怒り」について。これは「クリエイターの思い上がり」から来るものではないかと。

クリエイターという職業は「なるのに努力と才能が必要」「なれる人の数が少ない」「信者がつく」などの要素があるためか、「クリエイターは偉い、俺は偉い」と勘違いする人が後を絶たない、気がする。

明坂さんにしても畑さんにしても今回の根本にあるのは「俺らが苦労して作ったものに敬意を払え、気を遣え」という主張である。これは本人達にとってはもちろんその通りであろうが、それをさも当然のこととし公衆に発信してどうすんだよ。非常に大人気ない、頭が悪いと感じる。

お前らが苦労したから尊いのか?違うだろ、価値受け手が決めるものであり、世間が判断するものだ。クリエイター自己満なんかはどうでもよく、世の中に需要があるものを作れたかどうかで、仕事が判断されるのだ。

ライブに行かない、作品を見ないというのは人々にとってそれだけの価値がないからだ。注いだ心血は、少なくとも直接的には関係がない。

タイトルが変えられたのはクライアントが元のタイトルに満足しなかったからだ。相手の望みにかなう納品をすることができなかったのだ。

(ちなみに後者については著作者人格権同一性保持権の存在によりバンナムがアウト、という中途半端な知識による見解コメントなどで見られるが、通常買い取り契約では「著作者人格権は行使しない」の一文が添えられていることが多く、もしそうであれば改変は法的に問題ない。通達すべきであるというのはまた別の話)

そもそもクリエイターとは通常、娯楽に関する商品を作る人のことである。娯楽とは、それと同じものがなくても死ぬことはない。現代社会において第一次、第二次産業に従事する人の割合は少なく、殆どの人は「生きるのに不要サービス」を作ったり売ることで生計を立てている。つまり自分の特技を生かして「好きなこと」をして食ってるクリエイターという職業は、世の中の豊かさを享受することで初めて成り立っている余計な職業なのである。偉くなんかない、むしろ世間に食わしてもらっている立場だ。最近話題になった、自炊に反対する漫画家集団なんかもそうだが、お前らが勝手に作ったものがお前らの望み通りに消費されないからと言って、世間に対して堂々と怒るのは可笑しく、恥ずかしいことだ。作った者としては当然の感情だが、開き直ってさらけ出すべきものとは思えない。

クリエイター自分の狭い視点以外で、自分仕事についてよく考えてみるべきだと思う。俺自身もクリエイターとしてそう思う。

文筆は本業ではないので、乱文失礼した。

  • 嗚呼、二大ヲタネタアフィサイト名が記されているにも関わらず、ついついリンク踏んじまった。

  • クリエイターが思い上がってるのではないか、という増田の意見には同意。 俺が異業種から出版業界に転職した時に猛烈に感じたのがその種の「思い上がり」。 特に年配の人間がそれを...

    • 全般的に「なんだかなぁ」なんだが、ここ 必ずしも安くて便利にすればいいというものではないのだ。 「便利だから」「安いから」 のが言語化できるぞ。 昔むかし、洋楽は輸入し...

    • 水は低きに流れる… クリエイターは「俺は文化を創ってやってるんだ!」といい続けないと自分自身を保てないという社会的地位にいるかもしれない 「いい物しか残らない」「いいも...

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