2023-08-21

学生時代言葉をうまく話せなくなった

俺は一人で家にいるのが大好きで、何か月も誰とも会話しなくてもまったく平気なタイプである

もう20年前のことだが、大学に入り、一人暮らしを始め、大学大学院の6年に渡って人とほとんど会話をしない生活を続け、

気が付けば言葉をうまく話せなくなっていた。


とはいえ完全な引きこもりだったわけではなく、大学講義ゼミには普通に行っていたし、ゼミで発表なんかもしていた。

またコンビニスーパー店員とも会話をしていたので、致命的なほどではなかったようだ。

しかしそれ以外では、サークルにも入らずバイトもやらず、恋人どころか友達も作らず、

夏休みに至ってはコンビニスーパー店員以外とは誰とも会わない生活をしていた。

人と話すのが嫌すぎて携帯は持ってもいなかった。(一応、固定電話はあった)

俺は別に対人恐怖症とかではなく、自ら望んでそういう生活をしていたのである

しかしその生活は、俺の脳の言語野を確実に縮小させていた。


まず、言葉を発するのに喉や舌をどう動かせばいいのかが分からなくなった。

特に最初の一音目が出ない。

一旦話し出すとある程度なめらかに話せるが、最初の一音目がとにかく突っかかって出ないのだ。

それでよく、「あ、あ、あの、」みたいな言い方をすることになる。

これって吃音のものじゃん!


それから言葉に続く次の言葉連想するのが難しくなった。

大学以前はそんなことはなかったのだが、

会話の中で瞬発的に次の話題を出すことができなくなったのである

また語彙も少なくなり、特定パターン言葉ばかりを繰り返すようになった。

会話ではなくこうして文字に書くのは得意で、キーボードを前にすれば次に書く言葉がどんどん浮かんでくるのだが、

会話でだけ、それができなくなったのだ。


まるで、運動をしないと筋肉が衰えるように、

使われない脳の機能がどんどん縮小していく感じだった。


そんな生活を終えて社会人になって20年になるが、

その頃の後遺症は今でも残っていて、俺を苦しめている。

当時よりマシにはなったものの、いまでも最初の一音目は出ないことがあるし、

会話の中での言葉連想は苦手だ。

いつか定年退職をしたら死ぬまで家に一人でいたいと思うが、先はまだまだ長い。

言葉をうまく話せないというのは、ほとんどの仕事において大きなハンデとなる。

いくら一人が好きといっても、そんな生活ばかりしていたら取り返しのつかないことになると思ったのである

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