はじめに。増田は男性であり、女性の気持ちはわからないことを前提としておく。
伝えたいことは表題の通りなのだが、本件はSNSを覗くと大変な盛り上がりを見せているようである。なんなら「裁判官を国民審査で罷免せよ」という声かけまで行われている始末で怖くなった。
本件は「トランス女性が女子トイレを使うこと」の裁判ではない。「トランス女性に一部の女子トイレしか使わせないこと」の裁判なのだ。この裁判に関係なく経産省は当人に女子トイレの使用を認めている。裁判は全く関係ない。今回の判決は「女子トイレを使わせることを許可するなら一部だけじゃなくて全部使わせなさい」ということだ。
また、本件はかなり限定的なケースだ。「不特定の公共施設のあり方に触れるものではない」とハッキリ明言されている。限定的なケースとしてわかりやすいところでは以下だろうか。
・20年以上ホルモン注射を続けており、医師からの診断も受けている
・10年以上一部の女子トイレの利用が認められており、トラブルが発生していない
これをきっかけとして自称トランス女性(=男性)による性被害が増えるかもしれないという女性の不安は最もだが、増えるとしたら最高裁のせいではなく、誤った情報を拡散して自称トランス女性を勘違いさせた人々の責任だろう。
この情報拡散によって勘違いした自称トランスの性犯罪が増えたり、勘違いした女性が裁判官に不利益を与えたりしないことを祈るばかりだ。