「おい!どういうことだこれは! どうして俺が死ななくちゃならないんだよ!」
『は? 僕が君を殺したんじゃなくて、君が勝手に死んだんでしょ?』
「ふざけんなよ!お前が無理やり異世界に送り込まなけりゃ、あんな所で死ぬことはなかったんだぞ!」
『それは君の自業自得じゃないの?』
「くっ……」
『うん。そうだよ。君ってば、せっかく凄いチートアイテムを持っているのに全然活かせていないんだもの。それじゃあつまらないよ』
「凄いチートアイテムってこの剣のことか?使うたびに寿命が縮む武器が?」
『そうだよ。だってその武器は神様が作ったものだもん。それを人間が使ったらどうなると思う?』
「知るか!俺は不老不死になって永遠に生きたいんだよ!寿命が縮む武器なんて絶対に使わないからな!いいな!分かったな!!」
「くっ……」
『ところで話は変わるけどさ、君って女の子を口説く時に何か決め台詞みたいなものを言わなかった?』
「は? ああ、言ったけどそれがどうかしたのか?」
『弱者男性が言っても全く効果がないアレだよね。例えば、俺のものになれとか』
「……」
『まさかとは思うんだけど、それで相手は喜んで言うことを聞いてくれたとか思ってる?』
「いや、そういうわけでは……」
『はぁ……やっぱりね。あのさ、君は勘違いをしているみたいだからこの際はっきりと言っておくけど、女性っていうのはね――』
それから俺は、自称・神のありがたいお言葉を聞く羽目になった。
『……というわけで、女性というのは常に自分の事を大切にしてくれる男性を求めているのです。分かりましたか?』
「はい……」
『よろしい。それじゃあ今度こそ頑張ってね』
「ひっ!?」
「ふんっ! だがお前からは不思議な力を感じるな……転生神の加護を受けているのか?」
「えっと、まあ、そうですね」
「ほう、やはりな。しかし残念だったな。今の私は機嫌が悪いので、貴様のような下等生物を相手にする気分ではないのだ。さあ、とっととこの世から消え失せるが良い!」
「ちょっ、待ってくださいよ!」
「黙れ! 私に命令をするな!」
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「……あれ? ここはどこだ?」 目が覚めると、俺は見知らぬ場所に立っていた。 「ここは一体……」 周囲を見渡すとそこは森の中であることが分かった。 どうなっているんだ? なん...
「おい!どういうことだこれは! どうして俺が死ななくちゃならないんだよ!」 『は? 僕が君を殺したんじゃなくて、君が勝手に死んだんでしょ?』 「ふざけんなよ!お前が無理やり...
目が覚めると、俺は見知らぬ場所に立っていた。 「ここは一体……」 周囲を見渡すとそこは森の中であることが分かった。 どうなっているんだ? なんでこんな所に? わけがわからず混...