Colaboに対する住民監査請求が通過したことで、「福祉の現場はきれいごとじゃ済まない。清濁併せ呑む度量が必要なんだ」とか「現場に出てボランティアしてない連中がきれいごとを言うな」という方向に論調をシフトさせる人たちが出てきたようだ
こういう現場主義を振りかざしてガバナンスを無視しようとするのは、百害あって一理なしだと思っている
それがまかり通ってしまえば、政治家の汚職も入管の横暴も軍隊の暴走も、何も止めようがなくなってしまう
社会のルールと現実の課題が噛み合わないからといって、すり合わせを放棄してしまえば、自分たちと社会との齟齬は止めどなく拡大して、いずれは自分たちの組織か、あるいは社会そのものを破壊することになる
今回の一件で自分が本当に失望したのは、社会正義の実現を目指していると自認している人までもが安易な「現場至上主義」に流れて、社会との合意形成を蔑ろにする姿を見せつけられてしまったことだった