政治とカルトの問題がにわかに注目を集めている。この問題の根っこの部分には、まず選挙運動における人手不足がある。現状選挙運動のためのボランティアに報酬を払うことは禁じられている。金持ちが財力に物を言わせてスタッフを大量動員して他を圧倒するようでは健全な民主主義が成り立たないので必要なルールであろう。だが結果として、無償奉仕をいとわない人員を大量動員できるカルトの政治的影響力が高まってしまっている。そこで表題の通り、「選挙休暇制度」を提案する。従業員に対して年間7日前後の「選挙休暇」を認めるようすべての企業に義務付ける。各選挙事務所がボランティア参加者に活動証明書を発行し、参加者がそれを勤め先に提出するようにするのがよかろう。ただし実際には、衆院解散から40日以内に選挙が行われるため、「選挙休暇」取得のための職場での調整が難しいかもしれない。もっともこれは選挙期間が短すぎるために議論が深まらないという以前から指摘されてきた問題と通底しており、むしろ選挙期間を延ばしたり、解散から選挙実施日までの期間に最低日数(例えば30日とか)を設定したりすることで対応すべきかもしれない。
もう一点。当選後も政治家の「人手不足」は続く。秘書のことだ。統一教会は多数の私設秘書を政治家に送り込んでいることが知られている。この点に関しては国費であがなわれる公設秘書(政策秘書、第一/第二秘書)の枠を拡充するべきだろう。現状3人の枠だが、不足しているがゆえカルトに入り込まれている。焼け太りと言われそうだが、必要な出費を惜しむべきではない。文通費のようなあいまいで国民の監視の目が届きにくい形態ではなく、きちんと公設秘書という目的を定めて予算をつけるべきだ。
最後に
仮に選挙休暇とやらができたとして選挙の手伝いなんてやるか?