2022-07-03

無題

30歳が見える年になっても好きがなんなのか分からない

多少のフェイクあり

この前までお付き合いしていた人がいた

その人は私よりも2歳年上で、お互いに適齢期と言われるような年齢で、なんだかこのまま過ごしていたら流れで結婚するかもなあ、という予感があった

その人は県の端のあたりに住んでいて、私は県の逆側の実家がある町に住んでいて、中間地点のあたりの市なら住んでもいいよとは言われていた

でもその人はその人の現在居住地そばでこれからもずっと働く仕事で、私は県内転勤のある仕事で、一時間以上かけてその人が通勤するのは私にとっては現実的じゃないなと思っていた 私が移り住んだほうが合理的だなって

私にとって初めてお付き合いした人だった

恋人のことをちゃんと覚えておくために、デートしたとき相手が不意に言った好きなものや苦手なもの携帯メモに書き溜めていた

でも、本当に好きな相手なら好きなものも嫌いなものメモしなくたって覚えているものだとは気付いていた

つのからか私は会話の中で結婚話題が出ないようにばかり考えていた 今その話題を出されても私は良い返事を返せないと思った

そんなことを考えてる時点で終わりだと思ったし、相手にそれが伝わっていたのかもしくは私と結婚する気はなかったのか、具体的な話はついぞ出ることはなかった

友人から聞いた「夜遅くからでも一目でいいから会いたい」「遠距離になっても毎日電話してる」「浮気されてすごく怒って異性の連絡先全部消させた」「遠距離の彼の家に行って家を掃除してご飯を作ってあげる」みたいな、好きな人に全力で夢中って気持ちとはずいぶん違うなと思っていた

相手浮気したら、もしくは別の人と付き合ったら私は悲しく感じるのかずっと考えていたけど、私よりも相手に合う人を見つけて幸せになってくれてよかったなあって気持ちしか想像できなかった 別れた今も他の人と幸せになってほしいと思っている

短くない期間付き合っていたけど一度も怒ったところを見たことがなかった 別れる時もそうだった

二人きりになった瞬間にぎゅっと抱きしめてくれるところが好きだった 優柔不断な私に、自然提案をしてくれるような人だった とびきり大事にしてくれていた

ただ、大事にしてくれるところが好きって理由結婚まで行ったら、大事にしてくれなくなる瞬間は必ず来るはずなので、私が全力で夢中で好きって思える相手じゃないと厳しいんだろうなと思った

お互いに時間無駄にしていい年でもないので別れを告げた でも別れてから相手はこの食べ物が好きだったなあとか、このお祭り去年告知を見た時に来年は一緒に行きたいと思ったなあとか、今ごろどうしてるかなあと思ってしまう 全部恋じゃなくて感傷なんだろうか

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