一方は宇崎ちゃんを「男にとって都合がいいヒロイン」と主張した。
平行線をたどる言い争いの背後に、しかし俺は、妙な薄気味悪さを感じていた…
「男にとって都合がいいヒロイン」とはなんだろう。
いわゆるマニック・ピクシー・ドリーム・ガールのように。
主体性がなく内面が欠けていて性格にクセがあって、おまけに性的魅力に富んでいる若い女性。
男性読者の性欲を刺激して売り上げを稼ぐために、物語上の男性に、あてがわれた理想的女性。
人の好みは多様なのだから突出した個性が無い相手だって、好きになることはあるだろう。
女性が性的魅力に恵まれていても、様々な要因でパートナーの男を拒絶してきた人もいる。
引く手数多だったとしても選択の基準は、女性の価値観に内在する。
性的魅力は等価交換であるハズって考えは、恋愛上の主体的選択を無視している。
考えてもみてくれ。
乳房の大きい女性が、「巨乳を重宝する男」をワザワザ選ぶだろうか。
たくさんの選択肢の中から、有害な男性を選ぶ合理的な理由は、無い。
事故・病気で乳房を失ったら踵を返すような男性を、同じ時間を過ごす相手に選ばないだろう。
性的魅力を備えた女性の選ぶ人間性の優れた男性には、彼女の性的魅力は効かない。
理解のある彼くんに下心はないし、男に都合がいいヒロインは、外から見て都合よく見えない男を選ばない。
ご都合主義に感じる心の中には、性的魅力を持つものが愚かであってほしいというミソジニー・ミサンドリー的な公平世界信念があると思う。
公式のあらすじで「放課後を静かに過ごしたい男主人公がなんだかんだで宇崎ちゃんに巻き込まれて楽しく時を過ごす」と書いてるんだから、普通に宇崎はマニック・ピクシー・ドリー...
いや、定義だけで言うなら、MPDGは「かわいそうな俺を救ってくれる女神さま」であって、もっと落ちものヒロイン然とした存在だよ。 一方で宇崎ちゃんは「平穏を掻き乱すトラブルメー...
まーた自分で勝手に定義決めてるよ…本来の定義はエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子” 何がしたいのか知らんけど、おまえはもう少し...
MPDG "exists solely in the fevered imaginations of sensitive writer-directors to teach broodingly soulful young men to embrace life and its infinite mysteries and adventures." The Manic Pixie Dream Girl, like some other stock characters such as t...