私は高値転売は擁護しないし、そういうところからは買わないという立場です。
そのうえでですが、これは逆張りとかでなくて例のストアの件は義憤に駆られてアレコレ叩くのやめたほうがいいと思いますよ。
どう動くかわかりませんけど、多分「世間の心情」とだいぶズレたところの決着も想像されるので。
まず外からは「あいつらは法外に高く売ってる」という見え方は一緒なんですが、小売店と転売業者ではそこでだいぶ意味合いが変わってきます。
「小売店は自分が仕入れた商品(※もちろん正規ルートで仕入れた商品)を好きな値付けで売っていい」んですよ。
それをメーカー希望小売価格より高く売るのも安く売るのも小売店の自由です。
小売店で売られているものを買い占めて、別の場所で高値で売るのだったらそれはいわゆる「転売」だと思います。
ですが小売店が「仕入れた商品をメーカー希望小売価格よりも高値で売る」のは「通常の商行為」の範疇であり、転売ではないんです。
心情の面では許せない行為であっても残念ながらこれを「転売」と呼んでしまうと、「事実に反することを喧伝された」と逆に反撃を受けると思います。
別名義で沢山出品しているように見えていることを、ペーパーカンパニーを使った手段だという主張もありますが、
「商品の仕入れはAという会社が行い、販売はAのチェーン店のB、C、Dがそれぞれで行うことにしている」と言われる可能性があります。
「高額転売している業者B、C、Dと所在などが一緒じゃないか」という声に対しては、
「あれはウチのチェーン店で小売店ですが何か?」と言われてしまうことが想定されるのです。
なので「普通の商行為をしている」と主張する相手の行為に対して「転売」と指摘し発言・拡散すること自体が「名誉毀損」になったり、また「ここで買わないで」と発言することが「業務妨害」になり得る可能性があるんです。
今回争点になりそうなところはここだと思います。
以上のことから考えると、これ仮に司法の場に出たとしたらものすごく分が悪いと思います。
たまに庶民の心情に沿わない裁判の判決が出たりすることがありますが、自分が感覚的に「正しい」と考えていることが、ああいう場に出た場合にまったく逆の結果になってしまうことがありますよね。