コンビニバイト中のささやかな疑問なんだけれども、営業マンや宅急便のドライバーなどの人達が、明らかに仕事用のバッグから小銭を出してタバコや飲み物を買い、しかも領収書どころかレシートさえも持って帰らないのは、横領とかにならないのだろうか?
今日も車屋の営業みたいな風体の人が釣り銭用のバッグから小銭を出してタバコを買っていったので、何気なくAさんにその疑問を投げてみたところ、一般的な集金業務の人達はどうか知らないけど、かつての新聞屋の集金人なら余裕で可能だった、という答えが帰ってきた!
なになに、それってどういうこと? と突っ込んで聞いてみた。すると、こんな訳だった。
昔の新聞の集金の人は、とあるエリアの集金を任されたら、そこから集金できるはずの金額を、決められた日に入金すればそれでよかったのだそう。お客さんのサインとか帳簿とかが必要な訳でなく、ただお金を新聞屋に入れればいいだけ。入金日までは自分で集めたお金を持っているのだから、着服し放題である。
着服しちゃったら、当然、納めるお金がなくなってしまう。だから、お客さんから「多めに」お金を集めて帳尻を合わすのだ。つまり詐欺である。お年寄りが留守番している家などを狙い、二度目の集金に行くのだ。お客さんから「今月は払ったよ」と言われても、居座って「いや、払ってもらってません」と強く言い続ければ、お年寄りは自分が忘れちゃったのかな? と思ってつい払ってしまうのだ。こんな手口を繰り返して、詐欺られた方が新聞屋に苦情を出したり警察に訴えても、証拠はどこにも残らないので、泣き寝入りとなる。
ということを何故Aさんが知っているのかというと、実際にAさんのお祖母さんがその詐欺に遭ってしまい、その詐欺被害に最初に気づいて、お金を取り返そうとあれこれ手を尽くしたのがAさんだったからだ。
まあ、新聞屋だって今はそこまでユルくはないだろうし、車屋の営業マンとか宅急便屋さんはそれなりに厳しくされていそうだから、お客さんから預かったお金を着服して自分の嗜好品を買ってることは無いのではないか。
そういう人が使うお金は明らか集金してきた札ではなく釣り銭用の小銭だが、もしかして釣り銭用の小銭って集金人の持ち出しなの? という謎はある。
コンビニのバイトしてたけど、そんなこと考えもしなかったなぁ。 なんでもちゃんと観察すれば気づきがあるものだね。 もっと注意深く生きるよ