これにぶら下がってるコメントを見ると、これが日本人の自覚なき人種差別だなっていうのがよく分かる。
このtweetに対して騒いでいる人たちは、中国人は世界を我が物にしようと世界地図を書き換えていると怒っている。
ただこの世界地図をよく見ると、アジアを中心とした世界地図(日本で見るものと一緒)の上に、中国をオーバーレイしているだけの地図だということが分かる。
その証拠に、色のついた地図の右上部分の形が、本来中国があるはずの位置に境界線として描かれている形と一致している。
「本来はここだよ。抜き出して中国の形をわかりやすくしているよ。その上で世界との時差を確認してね。」
ではなぜ、それ以上でもそれ以下でもない地図に、このtweetにぶら下がる日本人は中国人の支配欲を見出しているのだろうか。
それこそが中国人に対する偏見であり、差別意識の表れであり、ありもしないところから勝手に被害を持ち出して怒り=自らの攻撃を正当化しようとする身勝手の表れでもある。
これを見ても、「普段からの中国人の振る舞いが」とか、なんとか日本人を擁護する考えが芽生えてしまうなら、それも差別意識だということを付け加えておきたい。
デザインの敗北であることは否めない。しかし、それだとしてもそれ以上でもそれ以下でもない意味しかそこにはない。
この地図には、中国人による支配欲なんてものは微塵も表現されていないといことだけが事実である。
それに対し、「だから中国人は!」と批判することがどれだけおかしなことで、どれだけ間違っていることかわかっていただけるだろうか。
それが特定の国の人間を、勝手なステレオタイプに当てはめている人種差別と言わずしてなんと呼ぶというのか。
ついでにいうと、背景の世界地図自体、中国が中心にあるわけではなく、アメリカ大陸も左右に分断なく収めようとしているじつに合理的な世界地図でもある。
つまりはこの人達が思い込んでいるような身勝手さは微塵もないということだ。
これにあるはずもない中国人らしさを見出してしまった人は、それが自覚なき差別意識なのだと、まずは自覚するところから始めて見ると良いと思います。