「同人の紙がOKでデータがNGなのは納得できん!」というのを見かけたので、個人的な見解を残す。
二次創作の同人誌は「頒布」であり、「販売」ではない。ぶっちゃけ建前だが、コミケでも同じだ。
コミケの影響で二次創作が許されている雰囲気があるが、他人の著作物で金を取るのは黒寄りのグレーゾーンだ(※二次創作ガイドラインを出している著作物は除く)。
金銭が関わらなければ二次創作は黙認される場合が多い。しかし稼ぐのなら別。
コミケの頒布がある程度許容されているのは、同人誌を作るのに印刷費・交通費・在庫管理など諸費用がかかるため、金を取るのも仕方ないという大義名分があるから。
同人誌も沢山売れたら利益になる訳だが、ほとんどは弱小で黒字にならないという事で目こぼしされている。
印刷費も交通費もかからない。売上額の半分くらいプラットフォームに吸収されるが、基本的に黒字だ。在庫も制限がない。
おまけにFANZA同人やDLsiteは販売数が見れるので、大まかな売上額も推測できる(※女性向けのDLsiteがるまには販売数非表示)。
そもそも、利益目的ではないのならpixivやTwitterで無料公開すればいい。……と言われると、反論できないのではないだろうか。広くファンに届けたい、頒布や布教が目的なら無料公開のほうがいいはずだ。
DL同人は諸費用がかかるから金を取っている、という大義名分を失うのである。
今後売上の一部を著作者に還元する仕組みが出てくれば反発も弱まるかもしれないが、今のところ二次創作DL同人は他人の褌で金を稼ぐイメージが強い(かといって袋叩きにするのはどうかと思うが)。