宇崎ちゃんを撲殺した絵を描いたのがオタクであった事が一部で議論になっている。
「描いたのはオタクだから差別じゃない」「フェミのせいにするな」「ポリコレの行き着く先だ」「アメリカの不謹慎なジョークだ」などなど。
しかし、本人のツィートを見れば宇崎ちゃんに対する明らかな憎しみが存在し、単純なジョークではないことはわかると思う。
次に世界のオタクの置かれた状況を見れば、別に不思議でもなんでもない。
世界の、アニメ好き、オタクというのは日本が抜け出したオタク差別の何倍も過酷な状況に現在進行形でさらされていることを前提にして欲しい。
断じて違う。30代後半、40代前半のオタクならば見たことがないと言えないはずだ。
同胞のオタクを生贄として差し出すことだ。「こんなオタク許せない。こんな作品があるから」と一時でも差別する側に回って、安全を買うのだ。
そういう地獄から日本はなんとか抜け出せた(抜け出せていない変な人もいるがそういう人はかわいそうな老害扱いされている)。
しかしながら世界は、そういう差別をあえて容認してきたし、リベラル派も堂々と差別している。
世界のオタクが、突如狂ったように萌えキャラをバッシングしたり、本当は好きなの萌えキャラをポリコレ棒でぶん殴らなければいけないのは、現在の世界のオタクは日本がかつて体験した以上のオタク差別を受けていることを前提にしないと理解できない。
日本のオタクは解放されたが、世界ではオタクはいまだに被差別階級なのだ。
思春期に、「アニメ好きだと学校でカミングアウトできない中学生高校生」がたくさんいる。それが世界だ。だから、オタクが鬱屈して宇崎ちゃんを撲殺して「萌えキャラ許せない」と奇行を起こしてもむげに責める気にはなれない。