三木谷浩史が新型コロナの件で、PCR検査キットを販売した。孫正義が検査キットの提案を撤回してからの話故にこの件は衝撃的だ。
正直、そんなことをやっている暇が楽天にあるかが怪しい。今回の検査キットは素人には扱えず、性能だって怪しい。そもそも楽天はEC・フィンテック企業であり、医療に関するノウハウを持たない。
楽天はガンの治療に投資している。三木谷個人の思いもある。恐らく、今回のPCR検査キットは医療分野への参入の一環だろう。だが、事業が中途半端に終わるようでは話にならない。
楽天の中途半端さは既存の事業にも現れている。楽天市場は以前から問題点が指摘されていたのに根本的な解決はなっていない。その結果、ECのシェアでAmazonに負けている。MNOだって既存のキャリアと渡り合う見込みが見えていない。現に人事は混乱しているではないか。
本来ならば、リターンが見込めないPCR検査キットの販売など止めるべきだ。せめて投資程度に留めるべきだろう。特にコロナが流行る今、無闇な行動は禁物。それよりも既存事業の強化こそ進めるべきだ。
楽天市場における送料無料化の件について、まだ楽天ユニオンとの決着はついていない。楽天は強要するよりも、各出店者が自発的に行うように環境を整えるべきだ。特にコロナが流行る今ではドローンやUGV等を使った無人配送は急務だろう。配達のソリューションを提供しなくてはならない。楽天ユニオンとは一度徹底的に論議すると良いだろう。後、ポータルや決済の改革も忘れずに。
MNO事業については、もう少しハードウェアに注力した方がいい。楽天は完全な仮想化を目指しているが、今の5G技術では難しいだろう。通信ではハードウェアは必要不可欠になる。例えば、Rakuten miniの自社開発を考えてはどうか?あるいは通信機器を造るのもよい。
PCR検査キットの販売といった不安定なことをしなくても、楽天のやれることは沢山ある筈だ。もう少し同社は自身の事業に真剣に取り組むべきではないか。