その前からなんだか本調子でないなと思っていたが、朝、起きたらのどが痛かった。
とっさに家に飾ってある花の匂いをかいだら、きちんと匂いがして、かなりホッとする。
次に悩んだのが職場に行くかどうかだ。
「朝起きたらのどが痛くてさ・・」と説明しているうちに、休めと言われるに決まっていることに気づき「・・休もうと思う。」と言った。
家人にも「もちろんそうしな」と言われる。
このご時世、のどが痛いのに職場に行くのはバカがすることだろう。
でも、自分の場合、家人に電話することでそれがやっと腑に落ちたというか、電話しなければへたすりゃ出勤していた気がする。
自分の判断能力の低さにやや引いていたところに、もう一つ問題が起きた。
親の会話を聞いていた子供が、「私ものどが痛い」と言いだしたのである。
自分がのどが痛いだけなら家でしばらく様子を見るつもりだったのだが、ここでもう一つの判断、病院に行くかどうかを迫られることになる。
しかし、子供は2週間前、ウィルス性でない感染症にかかっている。
それが治りきっていない可能性があり、その場合、抗生剤を変えて処方してもらう必要がある。
ネットで調べてもコロナの初期症状は強い倦怠感、のどの痛みである。
この時期、自分ののどが痛いので休みますというのは、いいづらい。
勤め先では、コロナが出た場合、同室の人たちは濃厚接触者として2週間自宅待機だし、下手すると建物ごと封鎖される可能性もあるという通達が出ている。
周囲への影響を考えたら、最初の一人になりたくないというのが正直なところだ。
嘘はついていない。
でも、なんとなくごまかしているような気がして(実際にごまかしている)、嫌な気持ちだった。
病院はとても空いていて、スムーズに検査できた。検査の結果、子供は以前かかった感染症が陽性だった。
自分も子供と同じ感染症で陽性だった。病気の原因が分かってこんなにホッとしたのは初めてだ。
以前とはまた別の抗生剤を処方された。今度は効いてくれよな。
長くなったが、これで最後だ。
今回のことで、ウィルス性以外の感染症で、本当だったら抗生剤を飲んだ方が良い人が、結構な割合で誰にも言わずに我慢してる可能性があるんじゃないかなというのと、
実際コロナだったとして、病院にも行かず、職場にはその可能性を報告せず、家でどうにか過ごしている人は、結構いるのではないかと思った。
そしてその何%かは、運悪く死ぬ。