元々数学は苦手だった。小学校の算数はそれなりだったけど、中学生になってからつまづいた。
で、高校2年の頃、微分を最初に学ぶ時に数学の担任がこう言った。
「文系クラスへの進級を決めたやつは微分なんて理解しなくていいぞ。理系に進学するやつでも分からないやつがいるんだから」
これについイラっとした。なので、その日一日中数学2の教科書をずっと睨んだ。
それで、なんか分かった。限りなく小さくても0じゃない世界。そして積分はそれを無限に積み重ねていくこと。
予備校では変な数学の先生に当たって、ひたすら記述式の勉強をした。先生とした数学四方山話は結構楽しかった。
大学の数学はもっと難しかった。大学はいろいろあって勉強に身が入らず、フーリエ変換とか微分方程式とかよく分からないまま卒業してしまった。
で、卒業してから10年、数学には全くといいほど触れてこなかったけど(競技プログラミングの問題で式変形が必要な時に頑張るくらい)、昨日のニュースを聞いて数学の雑学本を買ってそれに載ってる証明とかを書き写したりしている。
久々の数学は楽しい。特に証明は、自分が直感的に思っていることを説明するのではなく、何も分かっていないイマジナリーな自分に段階を踏みつつなるべく短くものごとを納得させる作業だと思っていて、何を示したら疑い深いイマジナリーな自分がものごとを納得するのか考えるのが楽しい。